第206話 今後の予定
そんな訳で未亜さんの後風呂に入って。
着替えを済ませやっと人心地ついたところで先生が帰ってきた。
「待っていて下さいね。ささっと作りますから」
出来合いの物では無く、何か作る料理を買ってきたらしい。
しばらくして。
「出来ましたよ」
で皆で集まる。
メインの昼食はうどんだった。
レタスやトマト、キュウリ等と一緒にごまドレッシングで食べるサラダうどん。
ただ野菜だけで無く色々なおかずを乗せて食べられるように出来ている。
サラダチキンとか出汁で煮て冷ました油揚とか。
更にドレッシングだけで無く冷たい出汁汁も用意。
「さあ、いただきましょうか」
という事でそれぞれ独自にトッピングしていただく。
「そうなのですよ、これが食べたかったのですよ」
未亜さんは真っ先に油揚をキープしてご満悦。
まああれはどう見ても未亜さん用だなと誰もが思っていたのだけれど。
そして先生は単なる出汁汁うどんを作って。
「これこれ、この出汁とうどんをあわせたかったんですよ」
とやっている。
「うどんだけなら小麦粉と塩で何とかなったんじゃ無いですか」
「魚出汁とあわせる昆布が欲しかったんですよ。干し椎茸も。やっとちゃんとしたあわせ出汁になりました。時間が足りなくて昆布と干し椎茸の出汁が完全では無いですけれど」
「先生出来たら出汁のお裾分けが欲しいのです。このお揚げの出汁が非常にいい感じなのです。肉だとこんなにきれいには出せないのです」
「いいですよ。どうせこれから作りますし」
そんな会話をBGMに、飢えていた生野菜を大量にいただいて。
「夏休み、この痕は皆さんどうされるのですか」
「私は一度帰国だな。今の国籍は日本だから出国か」
「インドへ」
「ああ、実家にさ」
なるほど。
「私と未亜は里帰りですね。お盆の行事もありますし」
「面倒だけれど仕方ないのですよ」
美洋さんと未亜さんは関西方面の実家へ。
「僕はちょっとだけ実家かな。すぐ戻ると思うけれど」
何せ実家に帰ってもやることはあまり無い。
小学校時代の友人とも特に連絡取る気は無いし。
「私はとりあえず居残りですね」
彩香さんは居残りだそうだ。
なら僕も、出来るだけ速く寮に戻ることにしよう。
実家でうだうだやっているよりはその方がいい。
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