第184話 ひたすら木を削っています_業務連絡付き

 種類は昨日以上に多い。

 アジ、サバ、イワシ、キビナゴ、ヒラメ、ウシノシタ、スズキ、ソーダカツオ、ヒラマサ(の小さい奴)、黒鯛、メジナ、メゴチ、ベラ?、コウイカ、ダイナンウミヘビ。

 理科担当の先生2人が大雑把に分類したところ、これだけ種類があった。


「理科担当と言ってもどちらも専門は物理ですからね。あまり細かい分類まではわからないです」

 と小暮先生が言っていたけれど。


 昨日より浅い部分が多かったからか、小魚類も多い。

「あとは潮の関係ですね。昨日は小潮であとはどんどん干潮の差が激しくなりますから。その分この仕掛けには色々入ると思いますよ」


 種類と絶対量が多すぎて。

 これを捌くのは選ばれた方々のみになった。

 全員でわさわさやるよりその方が早いという事で。

 そんな訳で選ばれし4人がキッチンで集中調理中。

 4人とは草津先生、朗人先輩、理奈先輩、川俣先輩だ。


 そして残った皆は冷房の効いた大広間で工作の時間。

 外でやると暑いから。


 女性陣数人でやっているのは燻製器作り。

 要は段ボールに

  ○ 内側下部分に火がつかないようアルミホイルを張って

  ○ 上部分に金網を固定して燻す食品を載せられるようにして

  ○ 網の腕に開閉して食品を出せる場所を作り

  ○ 煙が上手く充満しつつ上に抜けるよう空気口とかを調える

という工作だ。


 そして僕と文明先輩がやっているのはチップ作り。

 先生が見立てた『燻製用流木』をナイフやなた、のこぎりで刻む作業。

 ちなみにこの流木を見立てた理由は簡単だ。


「多分これは広葉樹、それも樫系統ですね。針葉樹で燻製を作るとそれはそれは恐ろしい味になりますから」


 どういう味だったのだろう。

 それはともかく。

 チップ作り、はっきりいって面倒だし力使うし手間がかかる。

 とりあえず目標はそれぞれ大食器2杯ずつ。

 木の種類が違うので混ぜることは出来ない。

 単調かつ腕力を消耗する。


「これってこの木に直接火を付けて、煙を出したら駄目なんですか」


「万が一木が再発火した場合、燻製器ごと燃えてしまうのですよ」


 佳奈美先輩がそう発言。

 さいですか、はい。


 そんな訳で切って、割って、削って、ちまちま刻んで。

 手の筋肉に震えが出はじめたころ。

 やっと食器2個分のチップ作成というノルマを達成した。

 これは疲れる。

 何か他の方策はないのだろうか。


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【業務連絡】

 ここまで1回2話、1日2回更新でやってきました。でも私事で色々忙しくなった為、明日から1日1回0時更新に変更させて下さい。

 大変申し訳ありません。

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