第127話 お土産とその後と
お土産を1人タッパー3個ずついただいて帰った。
辿り着いた寮の部屋で吟味する。
内容は、
○ アジフライとシイラフライのセット
○ ソウダカツオのツナ缶風オイル煮込み
○ 生わかめ
である。
この中の特選品は先生曰くソウダカツオだそうだ。
「明日くらいに出してマヨネーズと和えたりして食べてみて下さい。市販のツナ缶とまた違って美味しいですよ」
との事。
個人用の小さい冷蔵庫にしまって一息ついた時。
スマホが鳴った。
未亜さんからのSNSだ。
『図書館2階ホール』
と場所だけ書いてある。
何だろう。
そう思いつつもTシャツを着替え、外用のデニムパンツに履き替えて。
ディパックを左肩にかけて部屋の外へ。
図書館と学園事務局がある建物の2階のホールに着く。
ここは妙な彫像とベンチ、学園関連の写真や資料が置かれている。
基本的には平日でも人がいない。
今日のような連休の中日なら勿論人がいないのだが。
片隅のベンチに座っている小柄な姿があった。
未亜さんだ。
帰ってきた時の服装のまま、1人で座っている。
僕が来た気配を感じたのだろう。
顔を上げて口を開く。
「呼び出して申し訳無いのですよ」
そう言って未亜さんは小さくため息をついた。
「ここ位しか冷房が効いていて人が少なくて話が出来る場所を知らないのです。そんな訳で妙な場所に急に呼び出してしまって申し訳無いのです」
何だろう。
元気が無い。
またため息をついている。
「どうしたんだ」
「我ながら今日の私はなっていないのです。わかっているし反省もしているのですが駄目駄目なのです」
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