第27話 動き出した闇 -育成合宿にてー
育成合宿に参加していた直人たちの元にその知らせが届いたのは、訓練を始めて一週間目の朝のことだった。
「嘘だろ⋯⋯北野が死んだって!?」
「マジらしいぜ。俺の兄貴がDHやってて、昨日連絡があったんだ⋯⋯⋯」
この日は、本来行われるはずだったDH訓練も完全に打ち切りとなったが、その理由など今更語る必要はないだろう。
現在生徒たちは訓練場の中でも一番大きい第一ホールと呼ばれる建物の中で待機している。訓練に同行していた教員は全員、朝から緊急の職員会議のために本校舎に戻っており、今の生徒たちの身柄は駆け付けたDH達によって保護されている状態だ。
「しかも、噂じゃ北野はテロ組織のスパイだったなんて話も⋯⋯⋯」
「お、俺は北野の背後にとんでもない黒幕がいるって聞いたぜ。北野を殺したのもそいつが変な異能を使ったからとか⋯⋯⋯」
厳重な情報統制も、DH業界全般に深く通じている山宮学園の生徒には通用しない。
夜が明ける前から、各々の連絡網で下手なDHよりも詳細な情報を手に入れてしまっている生徒も多かった。
教師陣に、この一件についての不用意な詮索や噂の吹聴は固く禁じられていたが、彼らがいなくなったのを見るや所かまわず噂が飛び交う始末である。
生徒会の元木桃子が必死に火消しに回ってはいたが、燃え盛る大火の前には一滴の朝露も同然の無駄な抵抗だった。
そんな中、山宮学園で起こった大事件の捜査本部と言っても過言ではない状態にまでなってしまった生徒の一団が一つ。
彼らは近くの部屋から引っ張り出してきた椅子を円を描くように並べて腰掛けていた。
端正な顔立ちの少年と少女に、何故か配達業者の制服を着た超大柄な男と小柄な少年、そして制服を雑に着崩した少年の、五人ほど集まっているその集団はある意味では今年の育成合宿でダントツに目立っていた一団だ。
そもそも現在この訓練地に呼ばれているDHの殆どはこの集団の中心にいるこの二人を守るために遣わされたようなものなのだ。
ましてや、DH業界屈指の影響力を持つ彼らからすれば情報統制などそっちのけで、この話が議題に挙がるのは当たり前以上の話である。
「あの⋯⋯僕なんかがここに居てもいいんですか?」
黒い帽子に配達業者の制服を着た二人組のうちの一人が遠慮がちにそう言った。
重い荷物を扱うことも多い配達業者にしては明らかに小さすぎる体だが、卓越した異能力でどんな荷物でも宙に浮かせて配達できるということから、ある意味横にいる巨漢よりも重宝されていたその少年。
「テメエ、どうせヒマだろ」と、横の巨漢に決めつけられて半ば無理やりに配達業の手伝いをさせられていた哀れな少年こと、目黒俊彦がそこにいた。
「目黒君。何も君までそんなことしなくても⋯⋯」
「だって⋯⋯⋯仁王子さんの頼みじゃ断れないです⋯⋯⋯」
その場にいる全員が、「どうせ、誰が相手でも断れないだろ」と心で呟いていたが、それはどうでもいいことである。
烈は兎も角、例のトラブル以降は圧巻の成績を収めている俊彦なら、多少バイトに精を出してもそこまで問題にはならないだろう。
夏美と健吾は、レベル1クラス所属ということもあり、外部からの敵が技量の乏しい相手を狙う可能性があるということも考慮した結果、現在は三年生達とは隔離するような形ではあるが、生徒会室で海野修也とDH達によって守られている。
本来なら直人もその対象になるのだが、雅樹と摩耶がそれを止めた。
理由はあくまで「彼と話をしたいことがある」ということで押し通し、光城家と榊原家のボディーガードが警備することを条件に、何とか了承させた次第だ。
「さて、それじゃ話をしようか。当然ながらメインは『誰が首謀者か』だよ」
雅樹が静かにそう言うと、摩耶はタブレットを取り出して他の三人にそれを見せる。
その三人とは、俊彦、烈の配達員コンビと特例で残ることを許された直人である。
「犯人は北野譲二を殺害後、異能を使ってその場を離脱。その間DH達と先生方を鎖縛能力と思わしき能力で完全拘束していたそうだ。加えて、学校から数キロ離れた検問で犯人と思わしき人物との戦闘が勃発し、犯人は逃走。対処に当たったDHのおよそ四割が負傷し、その多くは実戦経験豊富な高度戦闘員だった⋯⋯⋯」
「分かりやすく言えば⋯⋯⋯今回の首謀者と思わしき人物は、相当な手練れ。上位戦闘員の一団をたった一人で壊滅させられるだけの力量の持ち主ということよ。言い換えるとすれば、ゴールデンナンバーズに匹敵する戦闘力と言っても⋯⋯⋯」
ヒッ!、という俊彦の悲鳴に似た声が木霊する。
いや、それも無理はないだろう。現にDH達の多くがこの状況を深刻に捉えているのだから。
「少なくとも私のお父様は、今回の首謀者はそのレベルに該当すると考えておられるわ。ゴールデンナンバーズ、DHの中でも特に強力な上位十人に匹敵すると」
気味の悪い沈黙が辺りを包む。
唯我独尊街道を突っ走る烈ですら、ふてぶてしい表情ながらも一言も発さない状況を見るに、彼らの殆どが自分たちを狙う謎の勢力が只物の集団ではないことを認識しているようだ。
「北野先生が亡くなったのは悲しいことだけど⋯⋯⋯先生の死を悼む時間すら、今の私達には惜しいわ。相手の素性も、力も、目的も何もかもが分からないのだから」
「ケッ、人が一人死んだってのに冷たい女だなテメエは。ま、敵のスパイだったって話だし、同情できるかって言ったら微妙だけどよ」
「北野先生の御遺体は、今はDH本部に安置されてるそうだ。恐らく今後は司法解剖や異能探知の検査などが行われるだろうし⋯⋯⋯」
何れにせよ、そう易々と冥福させてもらえるほどDHは甘くないということだろう。
そんな中、一人一言も発さずにジッと宙を見つめる一人の少年がいた。
いつもはボンヤリしているはずの目付きが、鋭い眼光に変わっている。
「直人君⋯⋯? 何か疑問があるのかい?」
「⋯⋯⋯いや、特には無いよ」
「特に無い、って感じの目付きじゃなかったけどな。何かアンならさっさと言えや」
混ぜっ返すように横やりを入れる烈を、横の摩耶が睨む。
軽く舌打ちをして長い脚を組むと、列は言葉を続ける。
「レベル1云々はどうでもいい。俺を倒したテメエが、『自分は特別じゃない』ってオーラを出しまくってんのが気に入らねえ。俺をバカにしてんのか?」
「黙りなさい仁王子君。今は、私怨を話題にする場合ではないわ」
「いンや違うね、舞姫様よお。コイツは絶対に何かを隠してやがんだよ、俺は腹割って話さなきゃいけねえ時に何も話さねえコイツに腹が立つだけだ!」
烈と摩耶の間で、魔力のうねりが起こり始めた。
静かで冷たい摩耶の魔力の波動と、熱く凶暴な烈の魔力。
嫌でも感じる危険な予兆だ。
「一方的な暴論よ。彼がまだ何も知らないのは、私が既に把握しているわ」
「悪趣味な読心能力で、ってか? くだらねえ! 揃いも揃って腹黒い野郎ばっかりでうんざりするぜ。大体、テメエの能力が本当に正確かも分からねえしな」
アワワ⋯⋯と危険な兆候を察した俊彦が、慌てて雅樹に目でヘルプを求める。
それを見た雅樹はハア⋯と軽く溜息をつくと、口を開いた。
「落ち着くんだ二人共。冷静にならないと、この事件の真相を読み解くことは出来ない。それは二人共分かっているだろう?」
それを聞いた列と摩耶は、二人してチッと舌打ちするとお互いにそっぽを向いた。
どのような状況下であれ、仲の悪さはそう簡単には治らないようだ。
どうやらディベート形式での情報交換は不可能と判断したようで、雅樹は腕時計に内蔵されているプロジェクターを起動すると、現在分かっている範囲での情報を一通り纏めた情報ファイルを空中に投影した。
「祖父が指揮する調査班が、一連の事件について詳細に纏めたデータを昨晩送ってきてくれたんだ。情報が錯綜しすぎていて不確定要素の多い情報もあったけど、ほぼ間違いないと断定できる情報だけを中心にね。それによると⋯⋯⋯」
コマンド操作をして、雅樹はある人物の顔を空中に映し出した。
「この人物に見覚えがある人はいるかい?」
骸骨が皮を被ったのかと思うほど痩せ細った顔に、若干ウエーブした長髪の男だ。
「知らねえな。今すぐくたばっちまいそうな顔してっけどよ」
「私も知らないわね。正直、あまり関わり合いになりたくない風貌ね」
俊彦と直人も、二人して首を横に振る。
するとここで雅樹は、声のトーンを落として静かに告げた。
「この男はかつて、異能研究において右に出るものなしと称された天才科学者であり、現に彼の研究成果は僕たちが今学んでいる迷宮学や異能学に大きな貢献をした人なんだ。この特徴的な風貌から巷では『スカル』と呼ばれていたらしい」
「で、そのスカルが今回の事件に何の関係があるっていうんだよ?」
すると、雅樹は再びコマンド操作をして別の画像ファイルを呼び出す。
それには電子キーでパスワードが設定されていた。
「これから見せるものはかなり刺激が強い画像だから、そういうのが苦手な人は⋯⋯⋯」
前屈みに身を乗り出す烈、摩耶、直人と、真逆の方向を向いて目を閉じる俊彦。
大方予想していた光景ではあったが、雅樹は軽く頷くと瞬時にパスコードを打ち込んだ。
「⋯⋯⋯ウッ!」
呻き声に近い声を上げたのは摩耶だ。
そこに投影されたのは、明るい鮮血で染まった部屋と、ズタズタに引き裂かれたスカルの体である。右手は無く、顔は三分の一が吹き飛んでいる。
左足は膝から先が切断され、服を突き破って骨も所々見えていた。
俊彦が見れば、その場で卒倒するであろう悪夢のような光景である。
「これは、今から五年前に撮影された写真。スカルは、何者かによって襲撃され重傷を負った。因みに、この事件の犯人はまだ分かっていないんだ」
「じゃあ、これをやった犯人がもしかして⋯⋯⋯」
「と、言いたいところだけど、話はそう簡単じゃないんだ」
すると雅樹は、これまた別の写真を宙に投影した。
見たところ、それはスカルが襲撃された部屋と瓜二つである。床にぶちまけられた、夥しい量の血液も含めて先ほど見た写真と全く同じである。
ある一点を除いて。
「ところが、スカルはこれ程のダメージを受けてもなお生きていたんだ。彼はズタズタになった体を引きずって外まで逃げ出し、そこから先は消息不明になった。その一部始終は監視カメラが捉えていたけれど、彼は自力で妨害電波を電気能力で生み出して、カメラの記録を改ざんした。だから、これ以上のことはもう分からないんだ」
そう、躯にも思われたスカルの体が画像から消えていたのだ。
生々しい血の道しるべは部屋の外に通じるドアに向かって、しっかりと残されている。
「異変が起こったのはそれ以降さ。元々、異能を使った悪質な犯罪組織はいくつも存在していたけど、突如としてそれらの多くが活動を大きく制限しだしたんだ。
まるで、悪事に割く余裕がなくなるほどのビッグトラブルが起こったかのようにね」
「オイオイオイ⋯⋯まさかそれってよお⋯⋯⋯」
烈、摩耶の両名の表情に、明らかな変化が生じた。
薄笑いと共に何かを察した表情の烈と、衝撃に撃たれたような表情の摩耶。
直人の表情は変わらない。
「北野先生を操っていた黒幕。そして、正体不明の犯罪組織の中枢を担う謎の存在。
もしかしたら、それは⋯⋯⋯」
その時だった。
「おい、どうしたんだよ皆!?」
ホールの端の方から、慌てたような男子生徒の声が聞こえてくた。
直人たちは一斉に、声の聞こえた方向に目を向ける。声を発した人物は、先日雅樹たちと遭遇した、前田友則ことトモだった。
見るとトモの周りにいる生徒たちは、何故か一様に相当殺気立った雰囲気だ。
「アイツらは何も悪くない! 一体どうしちゃったんだよ!?」
「黙れ⋯⋯⋯!! 目障りなんだよあのクソ一年共がよ⋯⋯⋯!!」
見ると、トモの周りの生徒たちは対DHのための武器を手に持っている。
戦闘時以外では使用することは固く禁じられているが、生徒たちから発せられる殺気は、最早武器を持たせて良いレベルではない。
彼らは一斉に、一年生達に目を向けた。
「死ねよ⋯⋯⋯死ねよ!!」
その瞬間、生徒の一人が雅樹目掛けて銃口を向けた。
DHに対しても有効な、生命エネルギー付加の拳銃。当然それは、人間に対しても
十分すぎるほどの殺傷能力がある。
そして、引き金に指を掛けた。
「止めろおおおおおッ!!!」
その瞬間、トモの叫びが辺りに木霊した。
誰かの魔力が上昇する。それは、一年生たちの物でも雅樹を狙う生徒たちの物でもない。
怒りと共に引き出されたトモ自身の魔力であった。
両手を重ね、掌を銃に向ける。体中から電撃が迸った。
「電撃烈波!!」
稲妻に似た、強烈な電撃がトモの掌から放たれた。
先日の弱々しい火花とは比にならない強烈な電撃は、生徒が持つ銃に直撃した。
「グッ⋯⋯⋯お前⋯⋯!!」
吹き飛ばされる銃。
絶妙に威力を調整されていたおかげか、痛そうに手首を抑えてはいるものの目立った
外傷はない。
それを見るやいなや、配備されていたDH達が生徒たちを拘束にかかる。
流石は現役の手練れなだけあって、あっという間に五、六人程度の生徒の
集団は、地面に押さえつけるような形で拘束された。
するとここで、拘束された生徒の一人が唐突に呟いた。
「あれ⋯⋯⋯僕、何で⋯⋯?」
まるで、今の状況が分かっていないかのような言動である。
先程までの攻撃的な様子とは大きく変わって、戸惑ったような様子だ。
すると、それと呼応するように他の生徒たちの言動にも変化が生じる。
「私⋯⋯⋯何やってたの?」
「お、おい!? 何で俺がこんな目に合ってるんだよ!? 説明しろ!」
先程までの様子は何処へやら、一転して戸惑いを隠せない彼らの様子に、今度は
それを見た雅樹、トモ、摩耶達も疑念を隠せない。
「テメエよお、しらばっくれてんじゃねえ!! さっき俺らを撃とうとしたじゃねえか!!」
その様子を見た烈が、生徒の一人に食って掛かる。
青銅の騎士を発動しかねない烈の剣幕に、慌てて雅樹と俊彦が止めに入ったが、その様子を見たトモが、困惑している生徒たちに話しかけた。
「皆、もしかしてさっきまでのことを覚えてないのか!?」
「さっきのことって? 僕たちが何かやったの?」
「嘘じゃないわ。この人たち、本当に何も分かってないみたい」
摩耶の様子を見るに、恐らく読心能力を使ったようだ。
となると、一体彼らの凶行は何が原因なのだろうか?
すると、DHの一人が生徒たちを一斉に立たせ始めた。
「⋯⋯⋯とにかく、事が済むまでは君たちは全員監視させてもらう。光城家の御子息様と、摩耶様に関しては、私達の方ですぐにでもご自宅に⋯⋯⋯」
DHサイドとしては今すぐにでもVIP二人は安全な所に移したいのだろう。
だが、それに反対するように雅樹と摩耶は二人そろって首を横に振った。
「お言葉ですが、僕たちだけここを立ち去るわけにはいきません。他の人たちが危険と隣り合わせの状況で戦っているにも関わらず僕たちだけ退くのは、名家の血を継ぐものとして恥以外の何物でもありません!!」
「同じく。せめて私達に指図するなら、お父様のご意向も添えて口を開きなさい。
お父様ならば、きっと光城君と同じようなことを仰る筈です」
ここまで強く意思表示をされてしまっては、流石に無理強いは出来ないと考えたのだろう。何も言わずゆっくり二人に頭を下げると、生徒たちを別室に移すために
歩き去っていった。
すると、ここで俊彦があることに気づく。
「あれ? そう言えば直人さんは?」
直人の姿がない。
先程までいたはずなのに、忽然と姿を消している。
「そう言えば⋯⋯⋯何処にいるんだろう?」
「いや、申し訳ない!! ちょっと遅れた!!」
だがここで、ホールの入り口から物凄い勢いで直人が走ってきた。
息は少し荒く、若干汗もかいている。
「何かあったのかい? 随分焦っているようだけど?」
「い、いや、ちょっとトイレに行ってただけ。表が騒がしかったから慌てて来たんだけど、どうしたんだ?」
「僕たちも良く分からないんだけど⋯⋯⋯三年生の先輩方が突然僕たちを撃とうとしたんだ。もしかして、先日のことを根に持たれていたのかな⋯⋯⋯」
突然の三年生達による凶行。
ただでさえ非常事態の真っ最中であるにも関わらず、新たな問題が生まれてしまった。
不安はさらに広がり、負のスパイラルは止まることなく事態は悪化し続ける。
そんな中、直人はひっそりと「何か」を懐に隠した。
端から見れば、それは短刀のようなものに見えたかもしれない。
実は、彼には事の真相がおおよそ見えていたのだ。
三年生の凶行の理由も、その原因も。
今回、山宮学園で起こった事件の真相と、狙う敵対勢力の正体も。
彼は既に、大きな貢献を果たしていた。
直人はホールから少し離れた茂み辺りを、横目に見る。
彼の鋭敏な危機察知農能力をもってすれば、この程度の障害など端から大した問題ではなかったが、事後処理は中々大変なのである。
光学迷彩の名手たちによって上手く隠されてはいたが、その向こうでは
とんでもない光景が広がっていた。
山宮学園の生徒たちも、そこに駆け付けたDH達も知らない事実。
茂みの向こうでは、一体の巨大なDBの躯が転がっているのだ。
体長およそ十メートル。形は巨大な蟻のようで、推定ランクはB。
本来ならば、ホール内に直接乗り込んで未曽有の大惨事を引き起こしたであろう
そのDBにとって誤算だったのは、一人の怪物の存在だろう。
いや、この結果に地団駄を踏んでいるであろうのは、今回の事件の黒幕だろうか。
彼らにとっても予想しがたいことだったに違いない。
先鋒を任せたランクBの蟻型DBは、嫌がらせにすらならなかったのだ。
「つまんないですよ⋯⋯あの程度じゃさ」
そう呟いた人物が誰かなど、今さら必要はあるまい。
B級DBを三秒で切り捨てたその男にとっては、大した問題は無かったのだった。
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