カジノ熱

1/29  inポカラ 


 早朝に目を覚ます。まずは目覚めの一服を入れる。うーん、気持ちいい。音楽をかけようとベッドの脇にあるテーブルをみると、なんか変だ。何かが燃えた跡があり、空き缶ぐらいの大きさのクレーターがある。あっ!思い出した!


 昨日の夜は蝋燭をつけていたんだ。蝋燭立てに使っていたプラスッチクのビンのふたが燃えたんだ。とんでもない、よく火事にならなかったな。自分のバカさかかげんにあきれてしまう。普通は気がつくだろう。


 音楽を聴きながらぼーーとして、朝食を食べに行く。サンドイッチ屋でしょぼい朝食をいただき、部屋に戻る。


 シャワーを浴びる準備をしていると、部屋のいたるところに灰が落ちている。テーブルのそばの壁は40センチぐらいの高さで黒くなっている。自分の寝ているそばで馬鹿でかい火が燃えている、、、 考えただけでぞっとする。まあ、何事もなかったから結果オーライだ。


 シャワーを浴びながらカジノについて考える。賭け方が2,2,3,4,10だとチップの合計が21枚でなんかしっくりこない。もう少し違ったやり方にするか。


 シャワーを浴び終え、カジノの作戦をメモ帳に書きこむ。作戦名は「ザ、カジーーノ!」いろいろ考えた結果、3,3,4,5,10に賭けることにする。1セットで使うチップの枚数は25枚で、5セットフルに負けても125枚の損失。手持ちのチップは160枚なので約400ドル。記録のつけかたは変更なし。


 昨日遊んだネパール人、ビクロムと12時にボートに乗る約束をしていたけど、カジノに夢中で時間が過ぎてしまう。やばい、けどぶりって音楽を聴いているとどうでもよくなる。ぶりと音楽が合わさるとどんな物も勝てない。


 それより明日カトマンズに戻ろう。ポカラはもういいや。早くカジノに行って、自分の作戦を試したい。そう思いさっそく明日のバスのチケットをとる。こういう時の行動力だけは早い。


 昼飯にサンドイッチを食べて部屋でゴロゴロする。昨日は久しぶりに行動したので、その反動でどうしても落ち着いてしまう。というよりも観光する気にならない。


 夜になり、レイクサイドのほうへ散歩する。店は多いけど、似たような店ばかりですぐに飽きてしまう。CD屋で卵の殻で作られた水パイプと木の髪留めを買う。ぶりるとつい衝動買いしてしまう。どの店も閉まり始めているので宿に戻る。


 やることも無いので屋上で一服入れる。あかわらず星は綺麗だ。屋上のあるゲストハウスはいい。1時間ぐらいボーーとしてから寝る。


 カジノに熱くなってしまい、他の事にまるで興味がわかない。はやくすっきりしたい。

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