ジャン、ジャン、ジャンベ
1/7 inジョンディエン
明け方に目が覚める。明け方といっても8時だ。時差がおかしいので感覚がくるっている。うん○をして歯を磨く。最近のうん○は少しやわらかい。ゲリは完全に治ったみたいだ。
特に予定はなく、やることもない。けど、日記を書くのがおっくうだ。最近、日記を書くのが面倒くさい。寒いところにくるとだらしなくなる。それにぶりりすぎ。だらけた生活を正すため、昨日考えたことをしよう。
無駄遣いをなくす!
メシを食べるときは一番安い品を選ぶ。節約しないとインドあたりで旅が終了してしまう。
ジョイントは一日一本まで!
タバコをふかすように吸うのはロスが多すぎる。ベトナムにいた頃のように節約しよう。
とりあえず、朝の一服を入れる。我慢できるところまで煙をためる。おかげで、4吸いでじゅうぶんにきまる。しかも、効きは普段よりも深い。良い“ねた”だから大麻に愛情持って吸わなきゃ申しわけない。気持ち良い状態で何をするか迷う。日本でぶりっていたとき、テレビを見てしまい、動けなくなるのを思い出す。
とりあえず、ジャンベをたたくことにする。
ヘッドの部分に毛布をかぶせ、冷たい手で好きなようにたたく。ああしなきゃいけないとか、こうじゃなきゃいけないとかまったくわからない。はっきり言って何を練習すればいいのかわからず、やる気がしぼんでいく。だけど、何も考えずに叩くと楽しい。
たたいているうちにこれはいいと思いつき練習する。タイ、ラオスにいた時と同じ感覚だ。そうだ、とにかくきれいに音が出るように練習しよう。何だって基礎が大事と言われている。
ジャンベをたたきまくる。
おなかがすいたので、近くの店で水餃子を食べる。中国はメシがバラエティーで安い、しかもうまいから文句無し。部屋に戻り、一服入れてジャンベをたたく。
変わった叩き方を試しているとなかなか使えそう。さらに練習していると、適当にたたいているときに組み込めることを発見する。これはいい。妄想しながらたたきまくる。
さすがに疲れてきたので気分転換に散歩する。
町の近くに山が見え、寺のような建物が建っている。歩いていけそうな距離なので行ってみる。民家を通るが簡単に行けそうだ。小さい木しか生えていない乾燥した山を登りきる。まわりの景色を見ると、すげーー! 写真でしか見たことのない山奥の景色だ。高い山々に囲まれ、中途半端に発展したジョンディエンが一望できる。山の裏を見ると建物はほとんどない平地だ。人間が小さく、アリのように見える。圧倒的な景色と、なぜか近くにいる牛に囲まれて一服入れる。これぞ旅の楽しみの一つ。
日射しは強く、多少風は強いが寒くはない。暖かくて昼寝をしたくなる陽気だ。岩に腰掛けて小さなジャンベをたたきながら妄想にふける。
山と山の間の広くない平地によく建物を建てたな。人間には驚かされる。地表にこけのようにへばりついた建物をきれいに取り除くとしたら大変だろう。巨人の立場で考えてしまう。少し建物を壊したところで、すぐに復旧してしまう。生命力としつこさは並じゃない。地球の立場で見たら、自分に害を与える生き物、まさに寄生獣というわけだ。
このままいくと地球の未来はどうなるのだろう? コケは地表をおおいつくしてしまうだろう。太陽があるかぎり、多少の水と多少の光があればどこでも生きていける。人間ってたくましい。想像のつかない未来は楽しみだ。だけど、人間は近いうちに滅びそうな気がする。山の上から町を見ているとそんな気がしてしまう。
うーーん、ぶりりすぎかな。
のんびりと日光浴をして下山する。帰りにノアカフェに寄ってネットをしようと中に入るが、使用できない。うーん、なんでだろう。
部屋に戻りジャンベをたたく。暇さえあればジャンベ、そんな感じだ。
夜になり、腹がへったので少し歩いた店でメシを食う。ギョーザのみだけどおいしい。帰りにノアカフェに寄る。店の中は客が多く、忙しい様子だ。とりあえずパソコンの前に座って待つ。しかし、まったく相手にされない。店の人に話しかけても、「NO!」待っていてもイライラするだけなので、ネットはあきらめる。
部屋に戻りしつこいぐらいジャンベをたたく。今日はジャンベをたたいてばかりだ。朝から吸い続けているので、さすがに頭がもうろうとして効きが薄い。目がかゆく、鼻水はでるし、くしゃみも出る。体調は良いとはいえないので、はやめに寝ることにする。
ジャンベってやっぱり良いな、と実感した一日だ。
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