衝動買い!公安コート
2006.1/1 inダーリ
昼前に目が覚める。結局、初日の出は見れず。天気が良く、青空が広がっている。サーフィンに行っていた頃を思い出すような空の色だ。まず一服いれる。うーん、気持ちいい!
今日はチベット用の服を買いに、大理新市街のシャンガンまで行く予定だ。服を買うのが最近は楽しみでしかたがない。安くて暖かい服を見つけた時は大喜びだ。
トンちゃん似にもうワンパケ売ってもらい、それをくずしてからシャンガンへ向かう。
バスに乗り30分、強烈にぶりが効いていて、すこぶる気持ちが良い。地図を見ながら適当に歩くと、あった! 服の市場がある! 店が込みあうように並んでいて、見るからに安そうな店だ。
建物内に入り、くまなく探しまわる。気に入るコートが見つからない。どれもたけが短く、あまり暖かくなさそう。暖かそうコートを見つけるが、公安のコートだ。生地良し、素材良しでとても暖かそう。けど派手すぎる。これでは闇バスのなかで目立ってしまう。値段はまあまあと買えないこともないので、最悪これにしよう。
女性物の大きなコートを見るがどれも高い。23元と安いのもあるが、これは真っ赤な色だ。同じ目立つでもかっこよくて、二倍は暖かそうな公安コートのほうがいい。
もう一度公安コートが売っている店によると、先ほどのよりもしょぼい公安コートがある。丈が短すぎず、長すぎずとちょうど良い長さだ。「公安です!」って感じではなく、ひかえめで落ち着いている。ひざあてまでついている完全な防寒具合、値段を聞くと70元。これでいいや! 結局、公安コートに決め、60元に値切って購入する。
暖かそうな防寒服を見つけられて良かった! 覆面ニット帽と小さな毛布を買い、バスでダーリに戻る。それにしてもぶ厚くて大きなコートだ。
宿に戻り、さっそく買ったコートを見る。とても暖かそうだ。
やることもなく、一人でジョイントを巻く。ごろうさんが巻紙を買っておいてくれると言っていたが、平気で忘れている。しかたなく売っている店を聞き、買いに行く。
部屋の前のイスでいつものようにジョイントを巻いていると、漫画を読みつづけていた日本人が話しかけてくる。なおきという名の日本人はチベット付近からやってきたらしい。とても前向きな人間だ。チベットの行き方を別ルートで教えてもらう。ついでにいらなくなった資料ももらう。
やっぱりチベットは寒いが、昼間はいがいに暖かいらしい。日があたる部分はいいが、日陰は寒いらしい。誰かが同じことを言っていたきがする。景色はどれも絶景らしい。結構かんたんにいけそうだ。
高本さんにもらったマンゴーがぶにぶにで熟れているので、ついに食べることにする。ヴィエンチャンで買ったナイフで切ってみると、おー、簡単に皮がむける! ゼリーのように柔らかくて、じつにおいしそうだ。一口食べてみると、あまい! もとめていたマンゴーの味はこれだ。一瞬で食べつくす。高本さん、ありがとう!
あたりは暗くなる。昼間に食べたメシは鍋で5元だ。中国はメシが安くて最高にうまい。ガイドブックにものっていた火鍋を食べることにする。
それっぽい店をみつけて中に入る。テーブルの中央には大きな鍋があり、そのまわりを人が囲んで食事している。あっ、一人で食べるサイズじゃない!
火鍋は断念し、近くの店で適当にたのむ。出てきた料理は動物の腸を炒めたもの。犬料理の腸詰めを食べてから、腸料理を何度も見かける気がする。おいしいけど量が多く、弱った腹にはきつい。半分だけ食べて店をでる。中華はみんなで食べてこそ中華なのかも。
みんなに年賀メールを送るためにネットへ。久しぶりの人にメールを送ったりするので、ついつい文章が長くなってしまう。ちょっとずつ送る人を増やしていこう。気がつくとネット終了時刻になり宿へ戻る。
途中で焼き鳥を食べる。本当にうまいな。
買ったばかりのコートを着て、部屋の外のベンチに腰掛ける。公安コートは暖かい。外にいるのに体が熱くなる。もう一枚着たらすごいことになりそうだ。後は足を補えば完了だ。
一階の中庭の本棚に行くと、誰かが自分のことを呼ぶ。宿泊している中国人女性だ。年齢30歳、ロンドンに住んでいるデザイナーさん。昼間は大きな図面を出して作業しており、人のジョイントを勝手に吸う。
BBQ(バーベキュー)に行くらしく、うれしいことに誘ってくれる。夕食を一度断っていたので、ついていくことにする。それにBBQっていう言葉がすごい気になる。
キキという名前の女性はとても30歳に見えない。言葉があまり通じないので、ほとんど無言で後ろをついていく。助手で相方の中国人もいるのでほぼ二人で会話している。とびすぎていて話にならない自分にはつごうがいい。
着いた先は焼き鳥屋だ。BBQって、、、 そういわれるとそうだ。さきほど食べたばかりだけど、もう一度食べる。なんか、こういうのって楽しいな。大きなお化けナスを食べ大満足する。
ぶりすぎて眠くない。部屋の前でジョイントを巻いていると、キキがちかくに座る。なにかと気にかけてくれるのでうれしくなる。ジョイントを巻きながら話す。端正な顔で若いころはそうとう綺麗だったのだろう。美人のお姉さんってかんじだ。ロンドンに6年間、南アフリカに3年間、ぶっとんだ生活を送っていたのだろうな。デザイナーだけあって素人目でも服のセンスが良く、独特のオーラがある。
ジョイントを巻き終わり、寝ることにする。ベッドに虫食いがいて、デザイナーには天敵らしく、服を食べられちゃうそうだ。やつらの名は“ズーズー”、“ズーズー”がいるからまだ眠らないらしいけど、本当かなー? うーん、ぶりりすぎだ、馬鹿なことを考えてしまう。
本当に居心地の良い宿だ。
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