ええ~~

12/11  プノンペン→ホーチミン 


 早朝にまささんに起こされる。気持ち悪くてあまり眠れなかったらしい。身支度を済ませてホーチミン行きのバスに乗る。まささんとバス乗り場で別れる。そっけない別れ方がまささんらしい。


 エアコン付のきれいなバスに乗り換えて出発する。宿で一服を入れたのでいいかんじだ。バスにだいぶ慣れたので尻があまり痛くない。ラオスの南部に比べれば快適だ。


 昼ごろにボーダーに到着する。バスの運ちゃんが何かしゃべっているが、さっぱり聞きとれない。荷物をバスにおいたまま外に出る。半分以上の人が別のバスに乗りかえ、どこかに行ってしまう。わけがわからずレストランの前で立ちつくす。残りの人はメシを食べている。


 うーん、ぶりが残っているから、小心者になっている。「ビザは大丈夫なのか?」わからない事だらけで不安になる。色々な人に聞くがみんなよくわからない。さらに聞いてまわると、日本人はビザなしで大丈夫らしく、歩いて国境を渡り、別のバスの乗り換えるらしい。


 ほっとしたので、シェイクを飲んでから国境の受付に行く。楽に国境を渡り四カ国目、ベトナムにはいる。悪いうわさばかりで評判の良くないベトナム、どんなところだろう。本や人のうわさでは、ベトナム人はぼったくるらしいので気をつけなければ。バスで一緒だったフランス人とバスを探すがみあたらない。近くのお店の人が呼んでいて、どうやらそこでバスを待つらしい。


 女性のスタッフがいて、元気がよく、人当たりが良さそう。中国人っぽいが、少し違っている。服装はロングパンツにノースリーブ。知り合いのポッキーに似ていてかわいい。


 レストランにいた人たちも次々と集まり、バスは到着する。予想以上に良いバスでびっくり。バスに乗ると、先ほどのお姉さんが明るい声で話し始める。パンフレットを渡され、内容を見てみるとツアーの案内だ。ハッピーツアーというらしく、日本語のパンフレットもあり大助かりだ。楽しそうなツアーが安い値段で盛りだくさん。まささんがツアーをたよった意味がよくわかる。ハノイまで15ドルいける、予想以上に安い。移動が楽そうで助かる。


 二時間ぐらいでホーチミンに到着する。広い街でお店がたくさんあり思ってたよりも都会だ。うわさどおりバイクの数が半端じゃない。バスを降りてGH(ゲストハウス)を探す。目の前の屋台に日本人三人組がいるので、安い宿はないかと聞くと、“ホウレンソウ”という宿がドミで3ドルらしい。場所を聞き、宿が見つからない場合は利用しよう。


 裏路地に入り、何軒か聞いてまわるが断られる。外国人はだめなのかなと思い、大通りを歩いているとおばちゃんに声をかけられる。3ドルで部屋があるらしく、見せてもらう。


 極細の道を奥に進むと小さな家がある。ただの民家に入り、階段を登るときれいな部屋がある。トイレ、シャワー付で3ドルらしく、即決する。荷物を置いて外に出る。


 腹が減っていたので屋台のサンドイッチを食べる。4000ドンとかなり安い。1ドルで4回食べられる。食べ歩きながら各ツアー会社のパンフレットをもらう。比較したら楽しそうだ。


 ネットカフェでメールをチェックしていると、隣に日本人が座る。あいさつしてなにげなく話していると、チベットの話になる。いきなり「冬のチベットは相当きついよ」と言われる。高山病がひどいと言われドキッとする。聞きたいことがたくさんあるので、あとで話す約束をしてメールチェックの続きをする。


 外に出ると男性は立っている。じんぼさんという外見は優しそうなおじさん、しかし、頭がはげていて、髪の色は茶色、後ろ髪を2センチ程しばっている。個性的な髪型だ。自分で沈没していると言うだけあり、そうとう旅慣れしている感じがする。


 近くの旅行会社に場所を移し、話をする。冬のチベットはやはり極寒で、めちゃめちゃつらいらしい。行き方をいろいろ知っていて、クンミン→シャングリラといき、そこでラサ行きのバスに乗る。しかし、チベットに入るには許可書が必要らしく、内緒で入るしかない。途中で見つかった場合は戻されるか、お金を払う。目立たないようにすれば平気らしい。


 ラサに着いてからが本番だそうだ。宿で性能の良い、ランクルかパジェロをチャーターしてカトマンズまで行く。これは人数を集める必要がある。


 もうひとつのルートはなんとミャンマーをぬける。国境があいたらしく、まだ知られていないそうだ。これにはびっくり、相当楽なルートだし魅力的だ。特に高山病に気をつけて、高山病には去通片という薬が効くらしい。やることは服を買い、薬を買い、シャンガンで中国ビザを延長する。


 じんぼさんの話を聞き、そうとう参考になったが、本当につらそうで不安も、、、 だけど、ぜひチベットを抜けたい。まあ、シャングリラまで行ってから決めればいい。じんぼさんと別れ、部屋に戻る。


 チベットへの期待が高まって興奮する。本当に辛そうだけど、望んでいた旅のイメージとぴったりだ。中国ビザをとる必要がないと知ったので、予定を変える。ホーチミンは居心地がいいけど、はやめに動かなきゃ。


 ということで、ハッピーツアーに行き、クチのトンネルツアーのチケットをとる。フランスパンとサトウキビドリンク、フルーツを買い、部屋に戻る。ジャンベをたたき、はやめに眠る。


 チベットのぬけ方を知った、後は行くだけだ。絶対にあきらめないぞ。そういえば最近あまりジャンベをたたいていない、すこしはたたかなきゃ。

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