間抜けで誠実な蛇
君の剥き出しのスッカリと乾きはじめた神経を這いずる蛇のように舐め回してあげようか
でも間抜けな蛇は嘘もつかずその意図すら露わにして君の手に絡みつくろうとするものだから君は悲鳴をあげて振り払う
でも君は気づかないのだろう
この大間抜けな蛇が自身のどうしようもない罪深さをあえて隠さずに君から嫌悪の眼で見られようとするその誠実さを
愚かであり、醜くもあるその本能に逃れることなどできないけれど、けれどもその不格好で不釣り合いな誠実さを持って
拒否される喜びを 悲しみを期待して
棒切れの痛みから逃げる安堵を誰も知られないようひっそりと
やがて蛇は餓死するだろう、表皮の鱗のその下で腐り、やがて乾いてポロポロと剥がれたその剥き出しの内面を
誰も見ることはなく
誰も知ることはなく
風に削られてしまい
ただ消えていく
消えていく
消えて
消え
消
。
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