鬱屈と卑屈を薪に怒りの種火を

 ゴロリと横になる。


 鬱屈と卑屈を薪にして怒りの種火で心に灯し火を。


 怒り強ければすぐに燃え尽きる。 


 灰は風に舞ってすぐ消えていく。


 鬱屈多すぎれば 黄泉路の道が開く 卑屈過ぎれば 人の足引きずりこむ海の底


 闇の中。 ただ闇の中。 燻る炎を心に宿して 潜る 上も下も無い心の奥。


 あることを知り、無いことを見る。 それでも探す 虚無から生まれる何かを。


 それはいずれやってくる…はず。 これはこの場所にある…はず。


 恥ずかしげもない確信を確認する行為を模索してもがく


 とかくこの世は世知辛いとけち臭い諦めにあがなえ 戦え


 称えられるか叩かれるか ただ得られることもなく愛でられることなく 朝焼けすらない閉じられた空間


 俯瞰してこじ開けた箱の中身 見るまでは不明 

 

 白紙の譜面、流転の軌跡を記し、託し、苦戦の付箋を挟んで信じる奇跡

 

 ただそれだけを求めて あえて閉じこもる暗闇の部屋


 夜を忘れないため。 闇を忘れないため。 


 鬱屈と卑屈を燃え上がらせて 進む喜びを忘れないため。 

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