寝入りの気づき

ああこれだよ、これ


寝る前、灯りを消してベッドに横になって


瞳を瞑る。


そして寝付くまでの何分間。


毎夜やってくる焼け付くような焦燥感でもなく震えがくるほどに寒い絶望感とも違う


でも決して楽しいとは言えない。


不思議に落ち着いていて諦めにも似た少し寂しい気持ち


ふと胸が膨らんで、そして戻す行為を無自覚にしていたことに気づく時間。


ああ、自分は一日に何度も何度もこうやって呼吸をしているんだななんて当たり前のことに気づいて自嘲してしまう瞬間。


それは諦めにも似て、満足感にも片足入り込んでいるような言葉に出来ない想い。

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