磨き上げた鏡でも見ること出来ない笑い
荒々しく削れた心 凶々しく 馬鹿らしく微笑む
誰も見抜けず 誰も見せない 日々ヒビ割れて息隠す 霧の中生くるようなシークレットな本音
なんの為 誰の為 若人の時の我の顔が思い浮かぶ
隔離された青臭い部屋から追い出されたばかりで世間の寒風と剥き出しの人心に荒々しく削られる前の我よ。
大人と言う名の獣へと加工される前の自分よ
未だ青草い香りを残していた時の自分と向き合う
若さという外殻を削りに削られて剥き出しの自分と鏡の中で対峙する自分よ
涙の訳を聞いてくれるな
怒りの意味を問うてくれるな
お前にもいずれわかる
悲しいことにすぐにわかってしまう
だから何も言わず数年の先に居る自分を哀れんでおくれ
子供騙しの綺麗事を 理想を無邪気に信じていられたかつての自分よ
いまのひと時だけでも獣に成り果てて人であった頃を思い出させておくれ
どうか幻滅せずに自分はこうならないとその理想をその限界まで手を離さずにいてほしい
たとえそれが無謀で愚かであっても
いまの自分はそのかつて確かにあったそれを懐かしんで救われているのだから
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