１２色の魔術師と物語の作り方

第１０話 ７．幻術。その２

降臨祭の魔女もついでにせつめいしておこう。

　魔女『ヘカテ』

　①．死霊を統べる夜の女王。

　②．死神。

　③．虹色の女神。

　④．毒の扱いにも長けている。

　⑤．黒魔術の儀式によって召喚された魔女神。

　⑥．悪しき女性。

　⑦．暗く恐ろしい森に住んでいるとか？

　魔女『メリッサ』

　①．アリオスト作。『狂えるオルランド』に登場する『魔女キルケ』こと。

　　　絶世の美女で、その魅力と色香で複数の男性を誘惑する。

　　　薬学の知識にも長けている。

　②．太陽神ヘリオスと女神ペルセイスとの間に生まれた娘？

　③．トロイの神官メリッサのこと？

　魔女『メディア』

　①．古代ギリシアの劇作家エウリピデス作のギリシア悲劇。

　　　日本においては『王女メディア』のタイトルでよばれることも多い。

　②．金色の輝く瞳を持つ魔女。

　アルゴー号。

　①．ギリシアでも最古の物語で冒険航海だ。　

　②．金毛の羊を求める冒険に赴かんとする『イアソン』の檄（げき）に応え、ギリシア中から『英雄』が集結した。

　③．有名どころだけでも、楽士オルフェウス、ヘラクレス、アルゴスなどなどだ。

　④．ペリオン山から切り出し木材を使い、アルゴスが『テッサリア』の湊街パガサイを造った。

　⑤．ただし、船首は『神託の地』として有名な『ドドナの樫（かし）の木』をアテネ女神が提供したとされる。

　⑥．大きさは『５０櫂船（かいせん）』で、５０人ほどの英雄が乗り込めるモノだ。

　ヘカトンケイル。

　別称：アルゴス。

　①．５０頭を持ち、１００腕を有する怪力の巨人。

　②．ウラノスとガイアの息子だが、醜い姿のために『ウラノス』によって『タルタロス』に封じられてしまったとか？

　③．ティタノマキアで、ゼウスに助けられ、ティタン神族と戦うことになる。　

　コップ座

　学名：Crater　クラーテール

　英語名：the Cup　ザ・カプ

　春の星座。

　プレイマイオス星座の一つ。

　古い星座には『ヒトの数だけ神話』がある。

　コップと言って、現代のものではなく、ギリシア時代の両側に耳のような取っ手がついた、優勝カップのような形をした『クラール』という盃を指す。　

　ギリシア神話

　１つは、酒とブドウの神『ディオニッソス（バッカス）』が酒を造った鉢と見なし。

　この星座を『ディオニッソスの鉢』と呼んだ。

　２つ目は、からす座と関係していて、太陽神アポロンが使いのカラスに水鉢を渡して、水をくむように命じたところ。

　カラスが怠けて遅くなったのに『ウソ』をついて、言い訳をしたので、激怒した『アポロン』がカラスを黒い姿に変えてしまい、水鉢とともに天空にさらされたとか。

　３つ目は、ギリシアの勇士ヤーソンが『アルゴ』船に乗って、黒海のコルキスに金色の羊の皮を奪い返しに行ったとき、それを手助けした『コルキスの女王で、魔女のメーデア』が使っていた鉢がコップ座になったという神話だ。

らしんばん座　羅針盤座

　学名：Pyxis　ピュクシス

　学名：the Compass Box　ザ・カムパス・バクス

　１８世紀にラカーユによって4つに分割された1つ。

　残り３つは、ほ座、とも座、りゅうこつ座だ。

　明るい星はなく、南天に低く見える。

　羅針盤（らしんばん）とは、船の航海で使用する『方位磁石』だ。

　ちなみに昔は、『帆柱座』と呼ばれていた。

　関連用語：アルゴ座（アルゴ船）。プトレマイオスの４８星座の一つ。

　ほ座　帆座

　学名：Vela　ウェーラ

　英語名：the Sails　ザ・セイルズ

　１８世紀にラカーユによって4つに分割された1つ。

　関連用語：アルゴ座（アルゴ船）。プトレマイオスの４８星座の一つ。

　ポンプ座

　春の星座。

　学名：Antlia　アントリア

　英語名：the Air Pump　ジ・エァ・パムプ　

　南天に低く見える。

　１８世紀にラカーユによって設定された星座。

　１４個の新しい星座を作ったうちの一つだ。

　ちなみに『真空ポンプ』のことで、星座絵も『機械の形』になる。

　ろくぶんぎ座　六分儀座

　春の星座。

　学名：Sextans　セクスタンス

　英語名：the Sextant　ザ・セクスタント

　17世紀にヘベリウスによって設定された星座。

　2つの天体の角度や天体の高度などを測定する道具が由来となっている。