castle in the air(絵空事)

「どうだ、お前の描いた通りの城を建てたぞ」


 王は苦しい息の下から絵師に告げると窓の外を指差した。


「はい」


 窶れた絵師も涙の光る目で頷く。


 碧空の下に聳え立つ巨大な城。


「余に不可能はない」


「その通りでございます」


 安らかに目を閉じた王に寄り添う絵師は窓に吊るした最期の絵に微笑んだ。


 *傾いだ空bot @bucher_wurmさんの「castle in the air(絵空事)」からの創作です。

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