幕間と余談
◆いまさら登場人物紹介と用語 13歳二章◆
おさらいのターン。
一体どのキャラを紹介されたい?
■登場人物
◆スサーナ
主人公。流れに逆らわず流されていたらなんだか少しややこしい出来事の只中に流れ着いてしまった。
職場環境のQoLを高めていきたい一心で面倒臭めの事態に首を突っ込んでいく。
基本的に魔術師大好き。本土の魔術師は結構怖いのかなと実地で察しても評価は高め安定が続く。
世間のややこしさに揉まれながら前世と今生両方で培ったわるい上流階級仕草とわるい商人しぐさを生かしてたたかうぞ。
もはやほとんど直接顔を合わせる機会はあるまい、年一かな、と思っていた知り合いがそのへんにまたなんかいたので拍子抜けしつつちょっと嬉しい。結構常態化していた不眠をやや改善されるなどし、補助栄養食品を貰ったりなど本土に来てからズルズル悪化していた体調がだいぶ改善した。
改善したんですよ? 改善したんですったら!
でも健康は管理される。
お菓子作りスキルがひょんなことからめちゃくちゃ生かされる事になり、なんでもやっておくものだなあ、と思っている。
実のところ前世ではそこまでお菓子作りに邁進していた方ではないが、今生での経験と前世知識のミックスであああれはそういうことか、などと理解しつつちょくちょく小技を効かせる方面で進化している系女子。
◇偉い貴族の子女の皆様
◆エレオノーラ
スサーナの雇い主になった上級貴族のお嬢様。
面倒くさいお役目を振られたためにカリカリしていた所為でスサーナが何か面倒くさい事態に首を突っ込むことになった。
武門貴族のお父様をこよなく尊敬しており、常識の基準がそっちの世界なので、家風に合わない魔術師の慰撫という軟弱なお役目も、貴族を敬わない魔術師も気に食わない。慰撫は監視と読み替えることでギリギリプライドを保っているが、武闘派貴族はだいたいそんな認識なので彼女だけの責任でもない。
魔術師とかいうやつばらは気に食わないものの、なんだかずっと軽んじられていたはずの行事がうまくいき、更にお礼を言われたのでま、まあ最低限の礼儀は知っているものなのでしょうか、ぐらいにはポイントアップ中。
果たしたお役目が素晴らしい成果だったため、訳あってちょっと疎遠ながら基本的には大好きなお兄様に褒められたしお父様にもめちゃくちゃ誇りに思われたので嬉しい。
なんだか良い働きをした平民の小間使いには、平民ではありますが良い忠誠には報いなければいけませんねぐらいに思い出した。
◆イングリッド&カルロッタ
エレオノーラのとりまき。
ジャンル:こしぎんちゃく。
彼女らの父親がガラント公と同派閥の中位貴族であり、その縁でエレオノーラの周りにいる。
いじめっ子気質で女子社会論理どっぷりであるが、まあスサーナに対しては「エレオノーラ様に付き合えるのはわたくしたちぐらい」とかそういうジャンルのプライドがあったり、「エレオノーラ様のお兄様はとても平民に迷惑を掛けられたのになんて厚顔無恥なの」とかそういう13歳論理も手伝ったりしており、排斥は正義だと考えている。本当はエレオノーラ様も迷惑しているに決まっているわ! というやつ。
また、高位貴族達になってしまうと平民とは普通接さないので、その子どもたちも「なんかよくないことをするかも」ぐらいのもやもやしたイメージしか無いものが多いが、中位貴族であるところの彼女らはぺったり平伏する平民をそこそこ見慣れているため、下賤な劣った存在としての認識が硬い。
魔術師のことは回りの大人がめちゃくちゃ侮っているので貴族より一段下の存在という認識。今回直接暴力に晒されかけてはっきり苦手意識が着いた。
◆テオフィロ
今回は基本的に事態の外。
◆アルトナル
祖国クヴィータゥルフロンでは王家の禁忌とかに関わる方面の理由で魔術師が忌まれていたので彼らによくわからない忌避感がある寒い国の王子様。
魔術師大好きっ子のせいでちょっとそのあたりを意識したものの、忌避感が消えたわけではないので調査会の魔術師たちと出くわしたら悪感情を抱いただろうが、出会わなかったので判断は保留中。
異国の王族ということでエレオノーラがよじれていてもスサーナがハラハラしていてもあまり手出しが出来るわけでもなく、やや寡黙だが、ちょくちょく気がついてフォローを入れる系のタイプの人。
◆レオカディオ
王子という立場上、貴族であるエレオノーラのお役目に介入するわけにも行かず、基本的には傍観せざるを得ない王子様。
それでもそれなりに幼馴染を気遣い、宥めたり甘いものを与えたりなど非公式にとどまる範囲でフォローはしていた。
それに関連してスサーナがエレオノーラの使用人として色々動いているのを見て、これも手伝うわけにはいかないものの、何かちょっと聞くとか、従者に聞きたいことがある、などを快く許可したりもする。
基本的にはそんな風に分を超えない物分りのいい王子様だが、魔術師に女の子が連れ去られたと聞いて即座に越権行為に及べるぐらいには思い切りの良さも持っている。
結果的に何事もなかったしお菓子も作ってもらえたので嬉しい。
彼と兄は王家の中でも魔術師に接しやすい立ち位置に居るほうの一人で、恐ろしさは重々承知している。というより恐ろしさ寄りの理解をしてきたので、気になっている女の子が魔術師大好きなのにちょっと戸惑っていたりする。
◆フェリクス
ほにゃほにゃ男の娘の外装ではあるが、陰謀とか策略とかそっち方面に比較的親和性の高い人格をした王子様。
彼と彼の弟は王宮魔術師と比較的接しやすく、中の兄二人は武闘派なのでいまいち魔術師を脅威だとは思っていない、というような育ち方をしているため、そこそこ魔術師の脅威に敏感な方。
幼馴染の少女が打ち立てた(彼の判断としては)彼女の立ち位置には大きすぎる功績を部下に掘らせていたところ、弟のご褒美だと思っていたお気に入りの少女がなんだか予想外の動きをしていたことやらからそういえば政治的に使えるんだなこの子、と気づいたりしている。
政治にも権力闘争にもかかわらず昼行灯として面白おかしく生きていきたい。
◇使用人の皆様その他
◆マレサ
エレオノーラづきの小間使いだが、小間使いの分を超える職務も出来るような技能をもっている女性。
新しく雇った平民だとかいう小間使いを最低限仕込むつもりで居たらなんだか基礎も出来ているし覚えも早いし、まあそこそこの家柄の下級貴族ぐらいには礼儀もなんとかなりそう、ということでうっかりスパルタに走っていたりする。
スサーナに対しては平民ということで最初使えないだろうと予断を持ってから接しだした反動で現状それなりに評価は高め。
お嬢様に年の近い小間使いが居るのはいいことだ、とも思っているが、これでそこそこの家の貴族の末子とか、相談役ぐらいに使える立場の家の子ならなあ、と残念に思っている部分もないでもない。
◆アイマル
エレオノーラの使用人のまとめ役。
ナイスミドルおじさま。
一応家内に使えて長く、さらにエレオノーラがお役目を拝命した際に色々資料を調べたりしていた人。
しかし、魔術師なれしていないもので「何故そうなったか」については気づけなかった。
入ったばかりの小間使いがお嬢様のために頑張っているようなので色々ちょいちょい手助けしたりした結果、なんだか驚くような結果が叩き出されたが、何か期待してそうしたわけではないし、なにか出来るかもと聞いたときも信じていたというわけではないが、とりあえずチャレンジしているのはいいことだ精神を持つ、上司としては有り難いタイプの人。
全面的にチャレンジを許容しているわけではなく、条件は「お嬢様の為になること」。お嬢様によくなさそうな物はちゃんと阻害する、職業精神溢れるタイプ。
◆宴席の食品管理の現場責任者
結構なあなあに現場を運用しているが、そういう場所なので仕方ない。
本来遅滞なく現場を動かせる、悪くないぐらいに優秀な人。
現代人からするとお仕事に外部の子供を入れちゃったりフリーダムだなあ、と思う行動をとっているが、時代上、というか世界上貴族に直接仕えるよく教育された使用人以外はだいたいこんなものである。
その場その場で臨機応変に動けるのは高度組織化されていない時代としては求められる才能だったりもする。
◆雇われコックその他
人の口に入るものだと思って作っていない。
腐ったものだと知った上で料理して人に食べさせて相手が大きく調子を崩したりすると戒律に抵触するので腹痛ぐらいは起こすはずなのだが、これまで起こしたものがいないので年々大胆になっていったやつ。一応完全に腐るまで行ったものは流石に出していない。
ところで、料理前の材料を売っぱらうのは戒律的に未設定の抜け穴なのでセーフ。
◆貴族寮の料理人さん達
実のところ、王子たちが入学するというので色々な力関係や気遣いが発生した結果寮の料理人として招聘された前の宮廷料理長と、彼を慕っている内弟子、弟子になりたいと常々思っていた若い料理人、などで構成されるエリート集団が結構な率を占める。
そうではない元からの料理人たちもいるっちゃいるが、運のいいことに後からやってきた著名な料理人に反感を抱くタイプの人が居なかった(上に料理長の人柄がよく、更に給料も上がった)ため、見事に彼らと同化している。
細かい流儀の差なんかはあるし、料理バカ度合いにも濃淡はある(実務追求より管理者寄りの人も居る)のだが、空き時間に場所の一部を貸す、という慣習を利用しに来た子供の小間使いが作った妙な料理については皆強い興味を持った。
結果普通では体験できない系統の相手に料理を出すなどの経験を積み、結束はいやがおうにも高まっている。どっとはらい。
◆クァットゥオル
第四王子の側近。様々な側近向けのスキルがある釣り眼美人さん。
本質は御庭番とかそういう技能寄りの人。
画策者の意図によってはあとの禍根になるかも知れないので一応洗っておいて、ぐらいの命令をこなしていたらなんだかイマイチ自分で調べても首をひねるような話が出てきて困惑している。
確かに該当の人間に該当の事象に関係する事を聞かれた気はするのだが、情報と実像がうまく噛み合わない。
彼女をよこしたのが主達には友好的な大貴族なので害意はないだろうとは思っているが、何か意図あって送り込まれたものだろうかと考えたりもしたものの、いくら見ても該当人物はその手の教育を受けた人間には見えぬ。
の割に風説が適切に流布されていたりなど社会戦寄りの人間が動いている気配はあるし、ではそうすることで他に波及しそうな効果があるか、といえばそれほどではないしで理解しづらい。
一応本編が終わってからあれはラウルの入れ知恵らしい、と主に聞いたのででは第五王子の臣下が動いていたのか、と認識し一応の納得は見た。
◆ラウル
第五王子の側近。
主の命令で主のお気に入りの少女にちょっとした情報と個人的な内心をこぼしたところなんだか圧倒的な大功績が出てきてしまったのでちょっと顔がひきつっている。
彼は王宮魔術師に接しやすい立場の部署の人間であったのが引き抜かれて王子の護衛兼側近となっているため、その手の存在についての理解は他の者たちよりも深い。
◆ネル
基本的にスサーナを遠くから見守ったりしつつ怪しまれない程度にしっかりと日常業務をこなしたりしているものの、その本質はわるい貴族子飼いの暗殺者(元)。その上突貫だが鳥の民の薫陶を受けている。技能スキルはそっち一本伸ばし。
おかげで情報収集や風説の流布が得意だったり、情報媒体が乏しいここでは常人にはちょっと稀有なレベルで各国情勢に詳しかったりもする。
久しぶりに技能を活かしたが、主兼妹みたいなものがなにやら一生懸命言うことには宴会で円滑に料理を出すための下準備だとかいう話で、じつに平和な内容で面白いと感じた。
王子たちの側近については気づいており、ニアミスしないよううまく痕跡を消す努力をしている。
現状、結構充実した生活を楽しんでいる人。
◇寄宿舎の愉快なお友達
◆ミア
基本的には変わり無く過ごしている。
なんとなくかつ遠巻きにながらエレオノーラとも一応面識を深めつつある平民女子。
まだ下級貴族のお嬢さんたちに酷い目に合わされてから一月というところなのでいじめられに敏感になっており、スサーナが意地悪をされたのに憤っているが、本人が限界までほけほけしているし直後に魔術師に連れて行かれるなんて極大事象が起きたせいで苦情をいうのをすっかり忘れてしまっている。
スサーナが魔術師贔屓なんだなあとはなんとなく理解したが、フィクションのそれでなく実態に対しても親しみを持っているとは想像しておらず、連れて行かれたあともほけほけしていることについては怖かったのを気丈に我慢していないかちょっと心配している。
お姫様をさらうとかなんかカエルに変えるとか、一番ファンタジック魔術師像を持っているのはこの子かもしれない。
◆ジョアン
とばっちりジョアン。
もともと下級だろうが中級だろうが貴族なんか好きじゃないと公言する。
それはそれとして、なんで無理に柱に登って鞄を取りに行ったか、なんて聞かれても絶対に答えてくれない。
授業中に急に飛び出したことなんかは普段授業態度自体は真面目すぎるほど真面目なのと、事情が事情だということで不問になった。
島っ子なので本土の人間たちほどは魔術師が怖くない。
彼の魔術師の認識は「市場に行くとたまにいる、できるだけ関わるなと言われているなんか偉くて不思議な力を使うらしい奴ら」であり、下手に関わると酷い目に遭わされると大人は口を酸っぱくして言うし、実際得体が知れずなんか怖いので近付こうとは思わないが、大店の商人達は魔術師と取引している、と知っているし、市場には彼らの店が出ていて、金持ちは妙に便利な道具を買っているし、なんとか小金を貯めれば夏の間に一回ぐらいは氷菓子が食える、みたいな感じの関わりである。
なんとなく察していたが、知り合いの女子が明らかに大店のお嬢様であることがはっきりしたので微妙にもにょもにょしたりもしていたりして。
ところで、お礼になんかよこせと言うには言うものの本当にお礼がやってくると拗ねるというややこしい思春期の現出のしかたをしている。
◆ボリス先輩
自称「情報を集めるのが好き」な先輩。18は越えており、数年後に卒業が目されている、優秀な先輩。
いろいろな噂とか他で知れない情報が知れるし、と言いつつ役所の代書人やら市場の書類書きを掛け持ちし、さらに手紙の代筆、交易商人の子供に文字を教えるなど、エルビラ内についてならちょっとした情報通と化している人。
株でもやったら強いかもしれないが、株制度はいまいち未整備。残念。
特に政治的事情や仕える主があるわけでなく完全な趣味で自主的にそういうことをやっている人。詐欺師とか扇動者向きの人格であることは自覚している。バーストリンカー(隠語)適正高め。
奇矯な拘りと変な趣味をおかしな具合に先鋭化させているのは寄宿舎の年かさの学生には結構ありがちである。
◇魔術師さんたち
◆カーウィアスラー イグナーツ エネンジュ コーシザール レシュキア その他の皆さん
調査会に従事する下位から中位の魔術師さんたち。
常民に対しては皆基本的には全く興味がない。
あまりうっとおしいと払ったり叩いたり有効活用してもいいんじゃないか、ぐらいの思考は結構標準装備。
一応場所柄学生は酷い目に合わせないという約束はしているので我慢はしている。我慢は。
でも殺さなかったらちょっと電池代わりにしたりしたっていいんじゃない? いいよね? え、駄目?
もう何年もつきあわされている宴席とやらについては基本的にウンザリしている。
食べられるものが出てくればまだしも、明らかに口にする気がわかないものばかりなので実用性すら無いので魔術師基準としてみれば本当に心底なんの価値もない。
今年になってなにか担当が変わったとかいう話を聞き、なにやら開始時に演説している常民の娘にまあこんなものかとウンザリしたものの、なんだか臨時で協力してくれている上位の魔術師がメニューに協力しているフシがあったり、数日目から普通に食べられるものが配られたりしたのでびっくり。
それも
ところで配膳をしていた常民らしい小娘が妙に懐っこい目線を向けてくるのでなんとなく落ち着かないという感想を持った常民に懐かれる経験が皆無の魔術師さんたちがそっと多発している。
◆第三塔さん
今回も堂々のとばっちりっぷり。
上からの依頼だか命令だかよくわからないもので調査会に臨時的に協力しに来たら知り合いの娘がなんかひどいことになっていた。
居るのは解っていたので様子は見ておくか、と元々思っていたもののあまりに予想外の登場をされたもので思わずその場で回収するなど微妙に慌てたりしている。
当該の小動物が現世でまともに生活しているところを長時間観察したことが無かったので気づかなかったが、不養生極まりない行動パターンを今回察したのでとりあえず改善を試みている、いろいろ気がかりが多い人。
とばっちりの極めつけに本当なら受けなくてもいい注文をまあいいかと受けた所、慣れない物を同族に注文したせいで業務用ロットを強弁され、すごい量の小麦粉と砂糖が塔に届いてしまった。
◆第八塔氏
書くことは特に無いが、実はいた。
調査会の際に深層に潜ったり計測をしたりしていた人。
うわーすごい量の粉。何故にお前第五塔どもなぞに粉など頼んだ。いやあパンケーキうまいなー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます