9月28日 遭遇

 午前中、事務所の近くで仕事があり、終わってから知人と一緒に昼食へ。

 TVでも取り上げられた純レバ丼で有名な「菜苑」へ向かった。

 すぐに行列が出来てしまうので早めに行こうと、十一時半開店にはまだ時間があるものの店の前で待つ。

 その間の雑談で、ひょんなことから小学校の登校見守りをやっている話をした。

「そんなことやってるんだ」と、半ば感心、半ば呆れられていたところへ、遠くに見馴れた学校帽をかぶった一団が歩いているのが見えた。


「あれ、うちの学校かも」

 一団は先生に引率されながら、まとまってこちらへ向かってくる。

 遠目では背が小さいから二年生か三年生。

 おそらく、社会科の授業で行う街探検のようだ。

 くずもちで有名な「船橋屋」の前で止まって、先生が説明している。間違いなくの小学校だ。

「知ってる子もいるの?」

「結構いるよ。こっちは覚えてなくても、子どもたちの方は覚えてるし」


 先頭集団にまつりちゃんが見えたので二年生だ。

 全然気がつかないので、通り過ぎるときに「こんにちはっ!」と声を掛けると、

「あっ!」と声をあげた。

 その後に続く子どもたちからも、

「あれっ?」

「あっ!」

「こんにちは!」

 との声が次々上がる。


 一連の様子を見ていた知人が声をあげて笑いながら一言。

「すごいね、人気者だ」

「まあね」とニヤリと笑ってやった。

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