最初の刺客
「あ~、だる~い!
もう探し初めて10年以上だよ。
100宇宙くらいは通ってきてない?」
ねぇ~、ネイピア?
本当にこっちで間違いないの?」
???
「ねえ、二人とも~?」
「あら、ラジアナ?
今まで私があなたに間違ったことを言ったことがあったかしら?」
「あ~あ。
もう、いいですよ~だ」
???
「聞いてよー!!」
「ワープを使うと、
私達が向かっていることがアイラにばれちゃうから。
私達の足取りを掴ませてあいつに作戦を立てさせる訳にはいかないわ!」
???
「ツンツン。
……ねえ?」
「でもさ、ネイピアが追っている
ことはアイラって奴は最初から知ってるんだよね?」
「知ってるわ。
でも、私がどんな能力を持った仲間と一緒に行動しているかは知り得ないわ」
「探知されないのか?」
「ラジアナ?
あなた自身もそうだと思うけど、
5次元人の能力の及ぶ範囲は、
自分を中心として宇宙一つぶんなの。
だから、あなたを中心とした能力圏の直径よりもアイラが離れている場合は感知不可能なのよ」
「なるほどね~」
???
「二人とも、
あたしの話を聞けー!!!」
一人の少女が目の前のネイピアとラジアナに向かって大声で叫んだ。
「あ~、
うっさいなー!
また、ナ……、
成田さんだっけ?」
「違う、あたしはナルータ!」
「いちいち覚えてないし。
あんた諦めわるいね~」
「だって私、
アイラって人にあんた達二人を探すように
雇われてるんだもん!」
「はいはい。
それで?
ワタシらを探してどうすんの?」
「え~と、
どうだったかな……?」
「あら、
わからないなら私が教えてあげる。
あなたは私達の手伝いをするように
言われてたのよ」
「あれ……?
そうだっけ?
なんか、違うようか気がするんだけど」
「大丈夫よ。
私がしっかり覚えてるから」
「そっか~!
思い出させてくれてありがとう!」
(ホントに馬鹿だな、コイツ。
何回ネイピアに手なずけられてんだ)
「じゃあ、あたし一緒について行くね!」
「あなたには、私達の周りにスパイがいないか
見張りをお願いするわ」
「わかった。
見張りだね。
どっちに行ったらいい?」
「スパイなら私達の後ろをつけてくるはずだから、後ろをお願い」
「わかった。
ねー?
これくらい後ろでいいかなー?」
「違うわー!
スパイは私達に探知されそうなそんな近くにいないわ!
私達とは反対向きにずっと進んでちょうだいー!」
「了解ー!!」
そう応えると、ナルータという少女は
ネイピア達が進む方向とは逆方向に
元気よくすっとんで行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます