Il mondo è fatto di eventi che non sono oggetto
「情報実在論」主義者の一人で物理学者の
マックス・テグマークさんは、
物質の動きを描写する数学だけが唯一の実在であると主張しているらしいです。
そして、物質の数学的描写は“情報”と言い換えられるから、物質は情報からの派生物に過ぎないと言うのです。
つまりこの主張は、
僕達が物質と呼び知覚された世界として感じているものは錯覚に過ぎず、本当は数学的概念の情報だけが実在しているということを言っているのかもしれません。
しかし、この主張に対して、AIの専門家 ベルナルド・カ ストラップ博士は異議を唱えている様です。
彼は主張しています。
物理学が説明している知覚世界の仕組みは、
僕達の思考イメージが作り上げたものであり、
世界の本当の姿ではないと言っています。
その為、物理学説明しているものの正体が思考イメージではなく情報だと考える情報実在論には賛同できないと言うのです。
そこでカストラップ博士は「宇宙の多重人格説」や「観念論」を提唱し、
『宇宙はひとつの大きな意識であり、各人の自意識は宇宙意識が持つ別人格である』と言っています。
さて、
『微視的スケールでは人によって別々の現実が存在しているのかもしれない』
そんな風に思わせられる以下の実証に向けた実験、みなさんはご存知でしょうか?
「ウィグナーの友人」と呼ばれる思考実験があります。
言うなれば、「シュレーディンガーの猫」と考え方が似ている別バージョンです。
ウィグナーの友人は研究室にこもり、
光子スピンの向きが縦か横のどちらなのか測定しています。
やがて友人は計測を終えました。
そして、自宅にいたウィグナーに計測の結果を知らせようと電話をかけ、結果を切り出しました。
この瞬間、計測を終えたウィグナーの友人にとってスピンの向きは確定しています。
しかし、まだ結果を聞いていないウィグナーにとっては、縦スピンの量子と横スピンの光子が重ね合わさった状態で存在していた。
つまり何を言っているのかと言うと、
全く同一の光子でも、確定した状態と重ね合わさった状態が同時に存在するという矛盾が生まれている訳です。
このウィグナーの友人はあくまで思考実験上でのパラドックスとされ、
これまではそれが正しいかどうか実験で確かめることはできませんでした。
しかし、観測機器や観測方法の進歩によって、実際に実験することが最近可能になったらしいのです。
その方法とは、オーストリア ウィーン大学の研究チームが考え出したもので、
実験室2つを使って実験者2人と友人2人で行うというものです。
この実験では、
まず実験室1で、
実験者1の友人1が光子のスピンを計測し、結果を記録します。
それから実験者1は干渉計測を行い、
光子が重ね合わせの状態にあるかどうかを調べるのです。
そして、この実験室1での一連の計測と同じことを別の場所にある実験室2でも行うのです。
おやおや?
と言うことはつまり、
異なる現実が別々に存在するのであれば、
実験室1では縦スピン、実験室2では横スピンという別々の結果が観測されてもおかしくないということになりますよねー!?
そして、ウイーン大学が考案していたこの実験方法を使って、イギリス ヘリオット・ワット大学の研究チームが実際に実証実験をやってみたそうなんです。
すると、なんとそれぞれ縦と横という別々のスピンになり、
2つの現実が存在するかもしれない可能性が物理の実験によって示されてしまったのです!
なんでも、観測者は根本的な現実の計測結果を常に一致させられるという考え方は、いくつかの前提の上に成り立っているらしいです。
そして、その前提として一番重要なのは、
普遍的な事実というものがまず存在し、みなが観測者としてそれに同意できるということです。
また、観測者は自分が観測したいものを自由に観測できるという前提や、
ある観測者が選んだ選択はほかの観察者の選択に影響を与え無いという前提等も必要になります。
物理学ではこれを「局所性」と表現することがあるそうです。
もしもみんなが一様に同意できる客観的な現実というものがあるとしたら、これら前提はすべて維持されるはずです。
しかし、今回の実証に向けた実験結果からは、
もしかしたら、客観的な現実なんていうものは
はじめから存在し無いのではないか?
いう疑問が湧いてきます。
普段、自分達が客観的にも共通な唯一の現実
だと思っているこのセカイについて、
ちょっと待った!
一概にそうとも言い切れ無いかもしれない。
これら証明が難しいかもしれない情報実在論や唯名論的な見解について、
みなさんはどう思われますか?
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