第15話・鬼ごっこ
長谷寺は笑顔で石川に礼を言うと、千歳にも[教えてくれて有難う]と感謝の言葉を伝えた。この
「なになに?どしたの?」
「や、なんでもねぇ」
思わずとはいえ注意したからには、彼の前で自分たちが教えた決まり事を、自ら
「そう?」
「そうそう、気にしない気にしない。で、[鬼ごっこ]どうやんの?」
「そっか!えっとねー…」
少し気にする
「
「鬼ごっこやるのー、でもどうやって教えたらいーのか分かんないのー」
「んじゃ僕が練習相手になったげるよー」
彼の言葉に、パッと花が咲いたような笑顔を浮かべた長谷寺。いつの間に着替えたのか、高山はジャージ姿で落下してきた。彼は、一歩後ずさった3Dの面々を前に、その
「ルールはね、鬼にピン止めされないよーに逃げることっ!どこを走ってもイイよー」
3Dのメンバーは、やはり自分たちが知っている[鬼ごっこ]とは違ったかと思うと同時に、[ピン止め]と[どこを走っても良い]という言葉に違和感を覚えた。不思議顔の3Dメンバーと、高山が飛び降りたことでグラウンドへ集まってきた2Dメンバー、すぐ近くなので窓際へ集まった1Dメンバー。そんな事は
「紫陽花、ナイフとかは無しだかんね、木の枝とかにしといてー」
「う?分かったー」
逃げていく高山の
「紫陽花!いっきまーすっ!」
辺りにある小さな木の枝を、持てるだけ持った長谷寺は脚を
.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます