八月二十九日、三十日

 二十九日。

 舞台稽古。本番まで一か月あまりとなって、役者も裏方もしりに火がつくころ。きんちょうしょうのわたしは、いまから無事にまくが引けるようにいのっている。

 田んぼではいねれが終わる。ほんとうに一面すっきりとさみしくなった。仕事がんだうれしさもある。……どこにいたのか、ねずみのようなのが、せまい道を走っていった。


 三十日。

 図書館へいく。なにか古典が読みたかったのだけれど、これと思うものにであわなかった。

 あついので散歩は休み。なしをよくいただく。りんとはちがうこれは、言うなれば甘い水の結晶けっしょう。夏から秋へのづつみだろう。

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