七月二十三日、二十四日

 二十三日。

 いただいたジャムとシロップとで梅寒天をつくる。れすぎているなすでびたしも。

 戸外そとへは、ちょっと念仏ねんぶつでもとなえながらでないと出られない。日なかでも火を背負う妖怪ようかいがうろついていて、ぢかく息を吹きかけてくるようなので。


 二十四日。

 ちらほらとだった青いが、今日見ると田の一面になろうとしている。いねりの話もきた。八月にもならないうちに、少しずつ秋の支度がはじまる。


 ようのはだの朝やけに

 はじらう夜はかくれます


 浜べの貝のかげとなり

 山べの花のかげとなり


 ひそめる恋のうれいにも

 名づけています、よろこびと

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