第54話 『決戦』 その4
ロボット警官さんたちは、強力なビーム銃を撃ってきました。
おもちゃではない、本物です。
地球が覗く、広い広い巨大な『窓』や床や天井部分にビームが反射して、そこらじゅうがビームだらけになっています。
当然、ぼくにも当たりまくってますが・・・・・
さっぱり感じません。
ただ、着ていた服は、とっくにぼろぼろですが・・・・恥ずかしいでしょ!
なんだか、本能的に腕を伸ばして、指を子供の頃のように鉄砲型にして『びゅわ~~~~!!』と思ったら、なんと指先から紫色のビームが発射!
ロボット警官さんに当たると、ふっとんでばらばらになりました。
『おあ~~~~!! すっご~~~!』
向こうで、あの二人が手を叩いて喜んでいます。
彼らの周囲には、なんらかの障壁があるらしく、ビームはそこだけ回避してゆきます。
『とっくみあいもしてみよう!!』
と、勝手なことを言ってきます。
すると、ロボット警官さんたちが、一斉にとびかかってきたのです。
『おわわわ。何だこの連中・・・ロボットか・・・・』
訳の分からないことを言ってる間にも、僕の体をねじ伏せようと、ものすごい力を加えてきました。
普段のぼくならば、すぐ、ぐちゃっと、潰れていただろうと思います。
しかし、そうはならず、相手が力を入れるだけ、ぼくの反発力は強くなるようでした。
そうして、文字通り、襲い掛かるロボット警官さんたちを、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ・・・・・
時間は、それほど必要もありませんでした。
全員、ばらばらに分解してさしあげてしまったのです。
『おー! おー! すばらしい!!』
地主さんと、あまったるおじさんが、大絶賛しながら拍手喝采しておりました。
『すごいじゃないですか。92・・・いや『91階の主様』。すばらしい。』
あまったるおじさん、つまり、どうやら宇宙人さんですが・・・、が褒め上げてきました。
ぼくは、いささか頭にきながら申しました。
『どういうことですか! これは!』
『君は、人間でありながら、ロボット以上の肉体を手に入れたのです。』
地主さんが付け加えました。
『うむ。効果満点でしたな。しかし、その効果は、20時間ですぞ。効果が切れたら、また、じゃあまいやラーメンを喰わねばならぬ。そこで・・・』
地主さんは、いつのまに置いたのか、レジ袋のようなものを、てかてかの床から持ち上げました。
それから、中身を取り出して見せたのです。
小さな、固形麺のような感じ・・・・・・
『これが、スナック化させた、じゃあまいやラーメンである。12個あります。あなたに差し上げましょう。これがなくなるまでに、勝負をつけてください。あのふたりにも・・・、ほら、闘っている。』
大スクリーンには、ロボットさんたちと激闘している、お嬢とスワンの姿が浮かび上がったのでした。
服は、やはりボロボロ状態です。
お嬢は・・・特にいかにも気の毒な状態でした。
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