第14話 『難民』その13
「ふうん・・・まあ。そういうことならば、一人くらい出してやってももいいぞ。おい、あんた、行ってくれるかな。」
「ええ~! あたしが!? なんで。やだよ、こんな貧相な男とロボットとなんか。やってられないわ。」
「まあ、年寄りだから、危険性もなかろう。」
「やだ。絶対に、やだ。」
まあ、当然でありましょう。
「じゃあ、ブルも付けるから。」
「え?おれも、かな? もし?」
筋肉隆々の肉体派なのですが、気性は意外と、緩めのような男です。
「まあな。」
「それだったら、手当付けてくれるなら、いいわ。」
「ううん・・・相手が、あの爺さんならば・・・。ふふん。どっちにころんでも、見返りは大きそうだ。いいだろう。特別手当を付けよう。日当7000ドリムでどうかな?」
「やっす~!!」
「じゃあ、8000・・・・・8500、ええい。9000ならどうだ?」
「そうさねえ。まあいいか。悪くない。」
「よし決まった。じゃあ、その裏の家は、俺たちが借りる。あんたには、そのみょうちきりんな旅に、このふたりを護衛で付けてやる。」
「あの、その、契約書にある通り、違法なことを、家でやらないでくださいよ。困るから。」
「ああああ、分かった、わかった。心配するな。がははははは!」
「よけい、心配です。」
「まあ、ぼくがちゃんと、センサーで、常時監視するね。」
「え? そりゃあ、プライバシーの侵害だ。」
「大丈夫、内部に関しては、映像でなく、データだからね。見るんじゃないからね。音も聞かない。でも、悪だくみなら、判断可能なわけです。外側は、もちろん監視するね。ええと、この、ここの条項ね。」
「よくわからねぇなあ~~。」
「信頼関係がないからね。仕方ないね。」
まあ、話は、なぜか、まとまったのでした。
************ ************
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます