第393話 戦どころではない! (19)

「あっ! 何だぁっ! あれはぁっ!」と。


 自身の、魔王さまの横で、お猿さんのように真っ赤な顔で『キィキィ』と荒らしく。ヒスを、ヒステリックになりながら地団駄を踏む袁術嬢の真横で、魔王な董卓閣下が、、遠眼鏡で見詰め、確認をすれば彼女も、このように驚嘆を漏らすのだよ。


 だってさ、魔王さまの美しい紅色の瞳に大変に可笑しな行動をとる者達の姿が映るから。


「弁姫と曹操の奴は、何処に向かっているのだ」と、自身の両目に遠眼鏡を当てた。したままで、董卓閣下が首を傾げれば。


「董卓閣下~! 弁姫さまや、あのおチビな曹操のことなどどうでもいいのですよ。あの二人。彼女達はどうせ。あのひとのところに向かっているはずですからぁ~。そんなことはどうでもいい~。よろしいのですよ。閣下~。それよりもまだ遠眼鏡で、先を、遠くをみて確認してみてください~。さすればわたくしが何でヒス、ヒステリックではなくて、ですねぇ~。何に、誰に対して不満、不服を申しながら地団駄を踏んでいるのかわかる。理解ができるはずですからぁ~。閣下~」と。


 袁術嬢は、『キィキィ』、『キャキャ』と、亜変わらずお猿さんになったまま、状態でね。地団駄を踏み。董卓閣下へと不満を漏らし。未だ先を、遙か彼方遠くを見詰め、確認をして欲しいと荒々しく告げる。漏らせばね。




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