第296話 そんな二人に対して、更に二名が(11)

 魏の猛将、夏侯淵率いる先鋒隊の騎馬隊も、李粛りしゅくが率いる長弓隊の攻撃を受け。


 刹那──!


「キャアアアッ!」


「ギャアアアッ!」


「クェエエエッ!」


「ヒィ、ヒィーン!」と。


 あちらこちら、至る所で、おチビな騎兵隊達と木馬から断末魔、絶叫、奇声、馬のいななきとが、混ざり吐かれ、放たれながら。


 ノイズと共に消去、デリートしていく。


 それでも、魏の猛将である夏侯淵嬢は、皆も、三國志ファンの者達ならば知っての通りで。


 自身が臆して、引く事を知らない。良しとしない人物。


 だから彼女の過去、前世ではの軍師である法正の計略、策にかかり。


 の一人であるに後れをとる失態を犯してしま程の猛将だからね。


「皆ぁあああっ! 怯むなぁあああっ! 進めぇえええっ! 進めぇえええっ! 敵の先鋒隊の将、紀霊将軍は、目の前、先だぁあああっ! だから怯むなぁあああっ!」と。


 彼女は勇んで、声を大にして叫び、自身の背を追いかけてくる、部下達へと鼓舞! 叱咤激励を続けながら。


 目の前に見えてきた、オーガの紀霊将軍へと猪突猛進をおこない、続けるのだった。


 ◇◇◇

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