第198話 李儒(理樹)と内気な姫殿下【魔物】(9)
「はぁあああっ!」、
「やぁあああっ!」と荒々しく、勇み。男らしく、騎士(ナイト)、勇者っぽくねぇ。彼は、李儒(理樹)は声を出し、小径──。小さな魔弾を打つ。放って見せる。西部劇のガンマン。荒くれ者、無法者達のようにだ。
彼の後ろにいる大事な物、女性(ひと)……。
今は黒ではなく、白。自分をこの世界へと導き、召喚をした女性(もの)の一人である白金の女神さまを助けるために彼女から。女神さまから授かった小型、ハンドタイプ。良く洋画のシネマで海賊の船長や貴族の男達。時代劇の悪徳商人などが使用している中世時代に西洋などで使用されていた拳銃。マスケット銃を使用──。
「はぁ~!」、
「はぁあああっ!」と。
彼は自身が利き腕で握る。神々しく白銀色に光り輝くマスケット拳銃に念、魔力、妖力と言う名の弾、弾丸を自動的に次から次へと弾詰め、装弾をしながら。
「ハッ!」、
「ハッ!」、
「えい!」、
「そら!」と。
掛け声をあげながら、リズムよく乱射をしてみせるのだ。
彼の背の後ろで、主の腰に両手を回し、肩にシャープな顎を乗せ、見守る女神さまの前で、先程までの情けない男。頼りない男の姿ではなく。
まさにエルフな女神さまの騎士(ナイト)、勇者ポイ振る舞いで。あっと言う間に、おチビな一向一揆衆達十数名を。
「「「ピキャ、アアアッ!」」」
「「「キャアアアッ!」」」
「「「クエェ、エエエッ!」」」
「「「ギャアアアッ!」」」と。
断末魔とともに刹那──!
リセット、デリート、消去してみせる。
(……本当に閣下の言う通り。言う通りだ。敵を、おもちゃの兵隊達を倒しても。敵から断末魔。悲痛な叫びはでるけれど。血、出血などしないで、画面のノイズのように消えていくだけなんだ)と。
李儒(理樹)は自身の前方で、断末魔を吐き、放ち、漏らしながら消える。消去、デリート、リセットされていく、おチビな一向一揆衆達を凝視しながら。自身の脳裏で呟く。
更に二人──。
李儒(理樹)と女神さまへと猪突猛進を決行──!
各自各々が武器、農機を持ち、握り締めながら。二人へと突撃を決行してくるおチビな一向一揆衆達を更に白銀のマスケットで魔弾を発射──。駆除し続けながら彼は、脳裏で呟くのだ。
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