第122話 李儒(理樹)と内気な姫殿下(23)
自分達の主、李儒(理樹)へと甘え声色を駆使しながら安易に嘆願、告げていた。と、いうか? 常日頃は、自分達三人は、李儒(理樹)の妻として奉公、尽くしているのだから。今直ぐとってこいと下知を安易にくだしていたのは、時空の扉で繋がっているためなのだよ。
だから魔王董卓閣下に「閣下~。トイレ~。トイレは何処~? 何処なの~?」と、問い合わせをしている己の、幼稚な主へと、家に、里へと戻り。ようを足してこい。サッパリとしてこいと閣下が李儒(理樹)へと告げるのは、そのためなのだが……。
う~ん、この度は何だか違う。様子の方が違うような気がする?
だって閣下に里に帰宅をしてようを足してこいと、告げられた李儒(理樹)なのだが? 相変わらず自身の、腹部の下にある大事な物を、己の両手で押え、地団駄、足踏みを続けながら。己の顔色を変えながら。こんな不満を閣下に漏らし始める。
「二階は父さん……。下の部屋は母さんが使用して。しているから。今はトイレが上も下も空いていないんだよ。だから閣下……。この宮殿内のトイレは、何処にあるのか、教えてよ。お願いだから。……でないと? この場で僕が漏らしてしまうよ。それでもいいの? 閣下……?」と。
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