第120話 李儒(理樹)と内気な姫殿下(21)

「トイレ~。トイレ~。トイレが漏れる~。漏れるよ~。閣下~。閣下~」と。


 己の腹部の下の大事。大事なところを両手で押え、自身の顔色を変えながら。地団駄を踏み、大暴れをする。しながら。


 己の大事な女性(ひと)へとしまりのない言葉、台詞を漏らす李儒(理樹)なのだが。


 そんな彼を「はぁ~」と、溜息を漏らしながら。ベッド? ソファー? まあ、以前にも説明をしたと思うのだが。中華や香港シネマの後宮などの場面などに良く登場をするソファーのようなベッドに、優艶なミニのスリットの大きく開いた。チャイナドレスを着用した容姿で横たわり。己の足をバタバタとさせ、しながら本、書物……。と、いっても?



 異世界日本の女性用。ファッション雑誌を横になりながら彼女……。



 そう、魔王董卓は、己の可愛い口に、これまた? 異世界日本のお菓子、スナック菓子のポテチのコンソメ味を『パクパク』、『ムシャムシャ』と、大変に可愛く。美味しそうに食している。いたのだが。


 董卓閣下の彼氏、主である李儒(理樹)が、不作法……。



「トイレ~。トイレ~。トイレが漏れる。漏れる~。どうしよう? 閣下~? どうしたらいい~? いいと思う~?」と。泣き言を漏らしてくるから。


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