第117話 李儒(理樹)と内気な姫殿下(18)

 やはりここでも、金髪碧眼エルフの美少女ではなく。閣下──。


 そう、董卓閣下や賈詡殿と余り背丈変わらぬが少女……。



 それも美少女と言う奴ではあるのだが。何だか彼女? 董卓閣下よりも目つきが悪い。悪いというか? ツンとしたダークエルフの少女。美少女であるのは間違いないのだが。只……。成長が遅い。遅いのか? 栄養が足りていないのだろうか?


 ダークエルフと呼ばれる妖艶、官能的な種族のわりには、胸──。オッパイ、乳房と言う物。呼ばれている物が、大変に貧相、まな板……。



 オッパイがあるのか、ないのかわからないような、可愛そうな少女なのだが……。




 一体誰? 誰なのだ? この少女は? と、思っていると。


 彼女の声色、台詞を聞き、李儒(理樹)、彼の顔色が、微妙だが、変化……。



 そう、彼は、まるで化け物、恐ろしい者。異物な物を凝視するような目と瞳で声の主、彼女を見詰めるのだ。だから何故? 何故なのだ? と、今度は李儒(理樹)のことを想いながら彼を凝視すれば。


「曹操。それは誠か?」と、閣下の口から。ダークエルフの少女の名前……。



 そう、後漢の覇王曹操孟徳の名が。名前が出た。漏れてきたから正直驚愕するのだ。

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