第86話 漢の二人のやんごとなき姫殿下(14)
まあ、そんな麗しい容姿の弁姫さまに、李儒(理樹)の奴は無礼にも程がある。
というか? 他人……。他所さまに声を大にして言えないこと。あることをしているようなのだ。
そう? 李儒(理樹)の口から、ではなくて。心の中の叫びと言う奴が聞こえてくる。
「(はぁ~。何で、僕がこんなこと……。そう、力仕事と、いうか? まあ、対して力はいらないけれど。弁姫に対して、こんなにも長々と彼女の身体を労り。労い。介抱……。固く、強張っている弁の身体の筋肉を柔らかくほぐす為のマッサージをしないといけないのだろうか? それも度々? 僕が所持するスマートフォンでグルグル先生に、ツボの位置を聞き確認をしながら……。ここは僕が生まれ育った日本ではなく電子の世界。異世界だと言うのに……。弁も閣下も二人して、僕の異世界ファンタジーに浸る。満喫して堪能をしている気分を害──。害してくれるから大変に困る。困るよ……)」と。
李儒(理樹)は己の持つ口、ではなく。(笑)
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