第48話 魔王さまからの囁き(7)

 でもね、それを、魔王様の嘆きを聞いた李儒李儒はと言うと?


 魔王様の今の自分への溜息と嘆きを聞き、自身の両目を大きく開け、驚いた顔をしながら。


「魔王様、今僕のことを以前、昔から変わらぬ奴だなと申されましたが。それは一体どう言うこと。意味ですか?」と、尋ねる。


「……ん? もしかしてお主は、儂の事や、自分自身の前世、過去の事を全くと言って良い程覚えておらぬ、のか?」と似た者同士と、言うか?


 先程は李儒李儒が苦笑いを浮かべれば。魔王様が嘲笑いを浮かべながら微笑む。


 でっ、今度は、自身の生前、前世を知っている素振りを見せる魔王様を見て、李儒理樹が驚愕すれば。今度は魔王様が、自身は前世、生前の記憶があるのに。自分自身と向き合う彼、李儒理樹が前世の記憶が少しもない。持っていない事に対して驚愕をするから。本当に仲の良い二人だと思いながら。李儒理樹と魔王様の様子を窺っていると。


「う~ん、う~ん。李儒理樹、お主は。本当に前世の記憶が少しもないのか?」と魔王様は、最初は唸り声を漏らしながら両手を組み、考える人へと変化し。少し間が開けば李儒理樹に対して本当に前世の記憶がないのかと再度尋ね始めれば。




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