第12話
次に目覚めた時、僕は自分の部屋のベッドの上にいた。
おかしい。僕は絶対に死んだと思ったのに・・・・・・お腹をペタペタ触って見る。傷はない。
でもみー姉がいない。一体どこに・・・・・・まさか僕の代わりに殺された!?
そんな事を考えていると部屋のドアがガチャリと開いた。昨日の今日だ、身構える。
しかし、そこにいたのは昔のみー姉に似た子供だった。まるで昔に戻ったかの様な懐かしい感じ。そういえばみー姉はこんな子供だったな・・・・・・
ひとり感傷に浸っていると少女が口を開いた。
「きーくん!目を覚ましたのね!」
そのままベッドの上の僕に飛びついてくる。抱きついてきた彼女からはお日様の匂いがした。
そのままの体制で僕は少女に聞く。
「ねえ、君はみー姉の親戚か何か」
「ううん。私はきーくんのみー姉だよ」
・・・・・・ちょっとわけが分からない。僕の知る限り高校生は小学生になったりしない。考えているとみー姉(暫定)が喋り出す。
「あの後大変だったんだよ。残り少ない鰹節で鰹メテオストライクを使ってアイツを倒した後、急いで最終奥義である鰹リザレクションを使ってきーくんを治したの」
専門用語が多すぎて意味はさっぱりだが、要約するとあの後なんかすごく強い技を使って敵を倒し、一生に一回しか使えない技を使って僕を治してくれたらしい。
「ありがとう」
「いいのよ、きーくんのためだもの!」
胸を張るみー姉。鰹節すごいな。
「でも・・・・・・戻った時あいつはいなかった。もしかしたらまた来るかも」
残念そうな顔で言ってくる。僕はと言うとそれよりも気になる事があった。
「みー姉、いつ元の姿に戻るの」
「大体10年後かしら。この状態から普通に成長するのよ」
衝撃が再び襲ってくる。みー姉はそんなリスクまで犯して僕を助けてくれたのか。
「でもまあ」
みー姉が続ける。
「これで外でも堂々ときーくんとイチャつけるわ!!!!」
どこまでもポジティブなみー姉だった。
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