光と波長
「リモコンのしくみ」で、通信に赤外線を使うことを紹介しましたが、人間が見ることができない赤外線も「光」です。そもそも「光」とは何かと言えば、「電磁波」のひとつです。電場と磁場の変化が伝播する波が電磁波で、波の山と山(あるいは谷と谷)の間隔、すなわち「波長」によって分類されます。ちなみに、単位時間(一秒間)あたりの振動数を「周波数」と言い、次のような関係式が成り立ちます。
λ = v / f
λは波長、fは周波数、vは波の位相速度(次の山が通過する速度)です。
簡単に言うと、同じ波(波動)の波長が違うだけで、放射線、光、電波と別の呼び方がされるわけです。もちろん、透過する/しない、到達距離が長い/短いという特性も変化します。
電磁波の波長が短い方から並べると、ガンマ線→X線→紫外線→可視光線→赤外線→電波→マイクロ波→短波→中波→長波のようになります(※概略です)。たとえば、赤外線は、0.75~1000
ちなみに、
一方、人間が認識できる(目に見える)範囲の波長を持つ電磁波を「可視光線」と言いますおよそ400~780nmの範囲です。つまり、赤外線は目に見えません。目に見えないのになぜ「赤」なのでしょう?
可視光線の中でも赤外線に近い、波長の長い光は赤く見えます。夕焼けが赤いのは、長い波長の光が遠くまで届くからです。光ファイバーによる通信でも、波長の長い光が使われています。
つまり、赤い色の外側にある波長の光線だから、赤外線なんですね。同じように「紫外線」は、波長の短い紫よりも短い波長なので、紫の外側の光線、紫外線と呼ばれているわけです。
ちなみに、英語だと赤外線は“infrared”(IR)、紫外線は“ultraviolet”(UV)。“infra”は下、“ultra”は上を意味しますから、英語圏では波長が短い方を上にしているわけです。
ついでに、昼間の空が青いのは、酸素分子や窒素分子に比較的短い波長の光が反射して散乱するレイリー散乱によるものです。しかし、紫の方が青よりも波長が短いのに、どうして空は紫色に見えないのでしょう? それは、人間の目が紫よりも青の感度が高いからです。
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