日本人はどこから来たのか
2019年7月9日、一艘の丸木舟が与那国島到着に到着しました。といっても、不審船とかそういった類いのものではなく、国立科学博物館による「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」(以下、再現プロジェクト)によるものです。
2018年のNHKスペシャル「人類誕生」でも紹介されていたので、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、再現プロジェクトは、日本人がどうやって海を渡ってきたのかを、当時入手できたもので再現するというプロジェクトです。
日本人のルーツについては、いろいろな研究がありますが、大きく北方ルートと南方ルートが考えられています。北方ルートは大陸と地続きだった国後択捉から北海道、東北と続くルート。南方ルートは大陸の一部だった台湾や東南アジアから海を渡って沖縄、九州へと至るルートです。
国立科学博物館のサイト(http://www.kahaku.go.jp/research/activities/special/koukai/)を見てもらえば分かりますが、単純に黒潮に乗っても台湾から沖縄には辿り着かないんですね。なので船がいる。最初は葦を編んで船を作ったのですが、やはり黒潮に流されて上手く行きませんでした。次に竹を使いましたが、これもだめ。で、最後に樹を切り倒すところから始めて丸木舟を作ってチャレンジ。ようやく成功したわけです。五人がかりで45時間こぎ続けたそうです。
漕ぐ作業も大変ですが、実は台湾の浜辺から与那国島は見えないんですね。山の上に登って、それでも年に一度か二度見えるかどうかという状況らしいです。そんな有るかどうかもわからない状況で、丸木舟で漕ぎ出すなんて、当時の人のフロンティアスピリットには、ただ驚くばかりです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます