はしやすめ ~嘘と真
宇宙ネタが続いたので、すこし箸休め。ネタ以外の話です。
フィクションは、多かれ少なかれ“嘘”であるわけです。
“嘘”を、いかにそれっぽくみせるか。そのためには、“嘘”に“真実”を混ぜてやるのです。とんでもない大きな嘘でも、その周りが真実であれば、嘘も真実であるかのように思えてくるから不思議。ま、ぶっちゃけ詐欺師の手口ですが。
小説や映画でも、細部が重要というのは、こうしたことだと思っています。細かいところに嘘がある、あるいは真実とはかけ離れていたりすると、全体が嘘っぽく見えてしまうのです。逆に、真に迫った嘘、本当にしか思えないような嘘も、時として弊害を生んだりします。代表的なものとして上げるなら、オーソン・ウェルズのラジオドラマ「宇宙戦争」でしょう。当時の時代背景もありますが、ラジオドラマの火星人襲来というとんでもない嘘を、信じ込んでしまった人たちが大勢いたのです。
現代社会に於いては、ネットを通じて真実かどうかは大抵判りますから、そうしたことはないと思いたいのですが、そうとも限らないかも。ネットでも判らないのもありますし、ネットにある情報が嘘だったりすることもあります。
いっそ、最初から“これは嘘”、虚構であると判っていた方が気が楽になるかもしれません。異世界転移・転生物が流行しているのは、案外そうしたことが原因だったり。
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