第47話:この想いを伝えたい

 絵本とかに多い気がするんですけど、冒頭に『この物語は、親愛なる○○へ贈る』みたいな文章が書いてある事ありますよね。

 出版される本で、『なんでそんな個人的な事を書くんだろうか?』と幼心に思っていたんです。

 でも、先日その気持ちが少しだけわかった気がしたんです。


 たまに、ツイッターを眺めていると、いろんな方が『小説は、作者の体験談をもとにしている場合が多い』とかって内容が流れてきますよね。

 少し前までは、確かにそうかもしれないな…くらいにしか思わなかったんですが、人間って基本的には自分が経験・体験したことを基準に思考するので、会話がかみ合わなかったりするじゃないですか。

“普通”っていうものが個人単位で変わってくる様に、価値観とかも変わってきますよね。

 小説だけに限った話じゃないですが…例えば、作品の登場人物に読者が感情移入してくれる事によって、登場人物の疑似体験ができるわけですよ。


 つまりですね、作者の思考とか体験を作品を通すことで疑似体験してもらえば、私が普段どんな事を考えているのか理解はできなくても、感じ取ってくれる可能性が増すんじゃないかと…。

 結局は、読者の“解釈”に委ねることになるのですけどね。


 まぁ、私自身現在執筆中の小説を登場人物の設定を決めながら痛感しました。

 恋愛小説やお芝居・映画を観たって感動して涙が流れるんですけど、いざ自分の恋愛事情となるとさっぱりで…。

 だからなのか、登場人物たちも『この子達、恋愛感情とかあるのかしら?』と思ってしまいます。

 ほんとに、作者の経験がダイレクトに出てくるもんなんですね…。

 私が交友関係広ければ、その友達の経験を借りれたかもしれないですけどね。

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