03-05 見えぬ思惑

「はあ……⁉︎馬鹿じゃないの……? 」

 悠真は、さっきまでの緊張感でガチガチの様子はどこへやら、顔をしかめてテーブルを叩いた。

「アレの闇市場は、俺達一般人には太刀打ちできない奴なんだ……潰すには警察に頼むしかない……」

「……」

 それに対してマリアは、悠真の剣幕に屈する事なくずっと彼の目を見つめ続けていた。

「……」

 彼女の無言の圧力に押され、悠真は、そっと着席した。そしてマリアに向かってこう言った。

「君の強い意志はわかった……でも……理由がわからなければ引き受けられない」

 悠真のその言葉に金髪娘は少し深呼吸をした後、毅然とした態度を変えずにこう言った。

「それは……後で教えるわ」

「は……?」

 彼が呆れた声を出したのにも目もくれず、マリアはこう続けた。

「とりあえず、準備が出来たら、連絡するわ」

「……」

 悠真は少し不服だった。彼は、彼女から連絡先を書いた紙切れを受け取りながら眉を顰めた。


 ***


 次の日。その事を剛に言うと、彼は悠真の肩を叩きながらわははは、と笑った。

「笑わないでください」

 彼がそう言うと、剛はひいひい言いながらこう言った。

「いやあ……ごめんごめん……青二才のお前が女−しかも美人だ−にまさか依頼を受けるなんてな、やるじゃねえか」

 彼はなんとか息を整えると、悠真にこう言った。

「もし、近いうちに彼女から連絡をもらったら、俺に言ってくれ……サポートしてやる」

「ありがとうございます」

 悠真は、サポートしてくれる人がいるというありがたさに安堵した。


(続く)

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CYBRAVER-サイブレイバー- 藤城 レイ @69_0318

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