偽りのボク
僕はどんな子だったんだろうか? 日記をめくれば、絶望の言葉ばかり。君がトラックに轢かれたあの日、入れ替わりに僕の魂が舞い降りた。両親も幼なじみの子も僕の顔を見て、怯える。それはそうか。どんなに取り繕っても魔族の僕だ。人間は怯えるだろう。部屋から出ただけで、驚かれた。どうやら学生らしいので学校に行ったら、今度は喜ばれた。
幼なじみのあの子が、同性に囲まれて泣いていたを見て、初級魔法のストーンボールを放つ。この星には魔法という概念がないらしいので、あっという間にパニックになる。気付くと、あの子は僕の胸にしがみついて泣いていた。守ってくれて嬉しかったと君は言う。人間はやはり理解がしがたい。
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第57回Twitter300字SS(未提出作品)
テーマ「演じる」でした。
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