スターゲイザー.3
ミオは15歳。白い斑のある茶髪、猫の耳を持った
オマケに――最も致命的で厄介なことに――ミオは、魔女がこの街のどこに住んでいるかを知らない。
「これからどうしよ……いくら隊長から命令されたからって言ってもここの軍施設は遠いし私みたいな小娘を助けてくれそうな気がしないし……」
立ち止まっていても仕方がないと駅を出て歩き出すが、アテはない。こうして杖を背負って揺らしておけば、同じ魔術の使い手が寄ってくるだろうと思ったが、駄目元の賭けだ。良くない
「あの、これ、落としましたよ?」
後ろから声をかけられて、ミオは振り向いた。ミオよりも頭一つ分小さい耳長の少女だ。歳はミオと同じくらい。プラチナを思わせる、真っ直ぐな長髪が目を引く。手には、ミオの階級章があった。武器を入れた鞄の方に入れておいたが、落ちてしまったのだろう。受け取って、礼を言う。
「ありがとうございます」
深々と頭を下げたミオに、耳長の少女は微笑んで言った。
「気にしなくて良いですよ、ミオ=リッケルハイムさん。魔女探し、頑張ってくださいね」
ミオは弾かれたように後ずさり――ようがなかった。荷物が重すぎる。
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