満開!ブラスガーデン♪ 〜夕空に咲いたハーモニー〜

作者 鉈手ココ

ひとりぼっちを振り払って、音楽のつばさを。

  • ★★★ Excellent!!!

たくさんの個性が閉じ込められた小学校の教室で、
皆さまはどのような幼少時代を過ごされましたか。

友人と触れ合うことの喜びや嬉しさ。
あるいはすれ違ってしまうことの寂しさや葛藤。
なけなしの勇気を振りしぼって新しい一歩を踏み出す達成感と、
どこまでいっても両親の保護下を抜け出せない焦りと。

そういったノスタルジックな感傷と感動が、
この小説には宝石箱のように詰められています。
本作は、思わず心が洗われるような美しい物語なのです。

2つとない私たちの感性は、もともと何処からやってきたのか。
この物語で描かれる花小ブラスバンドの皆の姿を追っているうちに、
私は自然とそんな気持ちになりました。

どんな匂い。どんな声。どんな音。どんな風景。
そしてどんな背中に導かれて、今ここに生きているのか。
「ひとりぼっち」では知りえなかったことが、
両手に溢れているのだと気付かされる想いでした。

彼らは、彼女たちは、音楽を見つけました。
私はきっと、言葉を見つけたのだと思います。

振り返って、目を閉じれば──。
あなたと世界を繋ぐものが、きっと見つかるはずです。

そう願いながら、この物語を強く推薦させて頂きます。

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