第338話巫女たちの不安

光は、立ち止まったまま、柏木綾子の後ろ姿を見つめている。

その光の様子に、まず、華奈が文句。

「ねえ!光さん!忙しいの!」

「演奏会まで、一週間しかないの!」

「指導して欲しいの」

「綾子ちゃんなんて、後回しでいいから!」


由紀は、文句というよりは違和感を感じている。

「うーん・・・何だろう・・・」

「背筋がゾワゾワするような」

「あの子自身は、そうでないかもしれない」

「でも・・・まとっている気かな・・・オーラが変」

「異常なものを感じる」


キャサリンは厳しい顔。

「なるべく近づけないほうがいい」

「邪悪なオーラ・・・それも毒を持つ」


サラも同じ。

「メデューサとはまた違うタイプ」

「人を奈落の底に引きずり込むような悪霊」


春麗の目が光った。

「かなり危険な女の子だよ、白蛇精よりも危険かも」

「白蛇精なら知っているかも」



周囲の巫女たちが、不安視する中、光は歩きだす。


「でもさ、助けを求められたんだよね」

「それに対して、何もしないって・・・」

「可哀そうな気がする」

「一度、話を聞いて見ないとなあ」


歩きながらブツブツつぶやくと、周囲の巫女たちからは、途端にお叱り。

華奈

「どうして、そう、アヤシイ女に、簡単にヘイヘイホイホイと?」

「そんなことは、どうでもいいんです!」

「光さんの妻は、私なんですから、余計なことはしないでください」


由紀

「華奈ちゃんのお嫁さん発言は、どうでもいい、無理だから」

「でも、演奏会前でも何でも関係なくて、あの子は危険」

「それは、前世の妻、私の女の直感」


キャサリンは厳しい顔のまま。

「光さん、鎖でしばりつけますよ、行こうとしても」

「それか、私、添い寝しても行かせません」


サラは、キャサリン発言にムッとした。

「それならキャサリンに独占はさせない、私も添い寝します」

「お風呂も一緒、とにかく離しません」


春麗は、腕を組んだまま。

「それなら巫女全員で警護ってどう?」

「あの和室なら全員で雑魚寝できる」


光は、巫女たちの反論に疲れた。

途中で、「はぁ・・・」と下を向いて歩く。



その姿を後ろから見ていた春奈とソフィー。

春奈

「ねえ、もしかして、あの子?」

ソフィーは、目を輝かせる。

「・・・おそらくね・・・ただ・・・エクソシストの校長とか、私たち巫女がいる学園に入って来れたんだから・・・彼女はまだ、被害者の程度」

「問題は・・・それを操る存在」


ソフィーの表情は、相当に厳しい。


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