第335話ソフィーと春奈の相談

光(阿修羅)とソフィーの特別の会話は、「若く美しい呪術者の女性が、着実に光君に近づいている」で、一旦、終わった。


ソフィーは、かなり不安を感じるし、思うこともある。

光の家に入り、夕食後、巫女たちの中でも、「大人」の春奈に、相談をかけることにした。


春奈は。腕を組んで難しい顔。

「そうかあ・・・それは怖いよねえ」

「命の根源となる生殖機能を断つような術か」

「それは、光君を倒した瞬間から、急速に世界中に?」

「真言立川流か・・・」

「そんな術者がいるんだ」

「若くて美しい女性だけじゃないね。強力な呪力を持つ」

「それが光君に着実に近づく・・・」


ソフィーは、光の特殊性に言及する。

「とにかくさ、光君って、不思議だよね」

「あの年齢で、グラビアモデルとか、アイドルに何の興味も示さない」

「ルシェールに抱き付かれて唇を奪われても」

「・・・私は抱きかかえられたけれど、何の音沙汰も進展もなし」

春奈の顔を見た。

「春奈さんと、一晩、同じベッドで寝ても、何もないし」


春奈は、難しい顔。

「押さえつけても、泣いているだけ」


ソフィーは、春奈が可哀そうになった。

「春奈さんだって、光君のそういう部分が不安だったんでしょ?」

「由紀ちゃんが、裸で抱き合っても、ただ赤くなるだけ」

「由香利さんが、お風呂で全てを脱いで迫っても、何の進展もない」


春奈は、涙が出て来た。

「心を閉ざしているんだよ、そういうことに対してね」

「それもこれも、お母さんの事件以来だと思うよ」


ソフィーも頷いた。

「そのお母さんが、霊体となって出てきて、許すと言っても・・・」

「光君は、自分を許さない」

「光君にとっての、光君は、あくまでも罪人」

「だから、心の底から、笑わない」

「いや、笑ってはいけないと、思ってる」


春奈が続いた。

「そんな光君だもの、ましてや恋愛とか、結婚なんて、絶対に無理」

「自分を許していないんだもの」

「女性に憧れるとか、愛を語るなども、許していない」


ソフィーは悲しくて仕方がない。

「いつも、表面的に笑うだけ」

「音楽の時だけ、顔が上気するけれど」

「それも、光君の全体で考えれば・・・」


春奈

「きっと、表面的に過ぎないさ」

「辛いし、可哀そう」


ソフィーは、哀しそうな顔から、厳しい顔に戻った。

「春奈さん、もう少し、真言立川流を調べて見るよ」

「それと、近づきある若くて美しい女性術者も」


春奈も頷いた。

そして、ソフィーに

「ねえ、このことは、圭子さんとかの母親巫女には、相談できるけどさ」


ソフィーも春奈の言いたいことがわかった。

「そうねえ・・・年下の巫女連中ねえ・・・」

「大丈夫と思うけれど・・・」

「心配なのが、約二名ほど」


春奈は、苦笑いをしている。

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