第330話斎藤と楓が親密に 最終決戦に向けて

その斎藤と楓の様子は、他の巫女の注目を集めた。

さっそくヒソヒソ話が始まった。


春奈

「ふむ・・・美女と野獣という感じではない」

華奈

「大きな熊さんと小さな熊さん」

ルシェール

「ふーむ・・・気が合うのかなあ、仲良さげ」

ソフィー

「楓ちゃんが爆発しても、斎藤君なら耐えちゃうよね、包み込むかな」

由香利

「光君は、ヘキエキ、グッタリするけれど・・・」

由紀

「そうかあ、斎藤さんかあ、安心感タップリ」

キャサリン

「でも、これで光君のストレスが減るのでは?」

サラ

「うーん・・・でも、光君、楓ちゃんに気を使ってないよ、さっきだって、ふっくらしてるほうがいいとか、熊さんみたいって」

春麗

「光君は、楓ちゃんだけでなくて、女性を女性として見ていないの」

「まあ、無粋、誰が迫っても、逃げちゃう」


斎藤と楓の「親密話」から、思わぬトバッチリを受けている光は、黙々と由紀の焼いたステーキを食べている。

「由紀ちゃん、ステーキ上手だね」

由紀はにっこり。

「心を込めて焼きました、相模牛だったから」

「寒川様にも参拝したいなあ、大好き」

由紀の顔が赤くなる。

「うん・・・来て欲しい、できれば一人で」

「うーん・・・そうしたいんだけどねえ・・・」

由紀

「・・・難しいかな・・・」


光は話題を変えた。

「遊行寺にも行きたいなあってね」

由紀は目を丸くした。

「え?あの?藤沢の?一遍上人の?」


光はにっこり。

「踊念仏だよね、浄土の流れ、時宗」


ソフィーが光と由紀の会話に乱入してきた。

「ねえ、光君、そこの遊行寺に何かあるの?」


光は、ステーキ肉を飲み込もうとしている。

「うん・・・」

と言って、なかなか飲みこめない。


その光に、由紀がさっと冷たい水。

ようやく肉を飲み込んだ光は、由紀にお礼。

「助かった、さすが由紀さん」

由紀は笑うけれど、ソフィーは気に入らない。

「だから光君!遊行寺に行って何をするの?」

ついつい口調がきつい。


光は、そんなソフィーに笑う。

「いや、難しいことはないさ」

「一遍上人の心を味わいたいなあって思った」

「国宝の一遍上人の絵巻もあるし」


そこまで話して、光の目が輝きだした。

それには食べる一方だった他の巫女も身構えた。


光は目を輝かせながら、宙を見るような表情。

「そろそろ、あの三尊にも出て来てもらおうかなあ」

「そして、それが、ベルゼブブとの最終決戦」


光は目を輝かせて、もう一言。

「全てを遍く・・・救いたい」

光の目の輝きは、目から出て、光の身体全体をおおっている。

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