第329話一応の決着 鉄板焼きの店に そして楓の異変?

黙っていた光が口を開いた。

「それについては、僕たちは、まだ高校生」

「政府で処すべきことは、具体的な処置は、政府に任せる」


「うっ」となってしまったソフィーに、光は言葉を続けた。

「徹底的に処してもらいたいのは、事実」

「目先の金に心を縛られて、純粋に武道を学ぶ人たちを傷つけるなど、言語道断」

「厚生労働省、医師会、地域警察、与野党の国会議員・・・」

「人を守るべき人々が、目先の金、それも自分たちの金のために、逆に痛みを与えるなどは、厳しく責められて当然」

「職業倫理のカケラも持ち合わせていない、そんな輩など徹底的に断罪されて当たり前なんだ」


光は、そこまで言って、表情をやわらげた。

ソフィーに、また声をかける。

「あとは、総理と官房長官に任せようよ」

「調査官のできる仕事の範囲を超えている」


ソフィーも、光の意図を読んだ。

「そうだね、つまりおなかが減ったってこと?」

厳しい顔のソフィーが、やっと笑った。


すると光は、坂口の顔を見た。

「坂口先生、お願いします」


坂口も、ホッとした顔。

「ありがとう、じゃあ、案内する」


光は、斎藤にも声をかけた。

「斎藤さんも一緒に」


斎藤はにっこり。

「ああ、勝利を祝って食べまくろう」

その斎藤に、楓がスリスリと寄っている。



光の一行と、坂口、斎藤は、坂口おすすめの鉄板焼きの店に入った。

事前の情報通り、食材の種類と量がものすごい。


坂口

「今日は、いつもより高級食材を準備してもらった」


光は目を丸くした。

「お肉も山盛り、魚介類も・・・」

「ガーリックライス?」

「上手にやるとパエリャもできそう」


巫女たちも大騒ぎ。

春奈

「ねえ、鉄板だから、関西風お好み焼きとか?」

キャサリンの目がパッと開いた。

「えーーー?食べたかったんです!是非!」

華奈もニコニコと

「うん、私が教える!」

と言うけれど、ルシェールがダメだし。

「華奈ちゃんは、形を崩すでしょ?私に任せなさい」

由香利は、魚介類の質に興奮。

「へーーー!すっごい新鮮!牡蠣、アワビも大きい!イカも捨てがたい、干物も美味しいそう!」

由紀はステーキ肉を焼きだした。

「タレは・・・うーん・・・悩む、これだけいい肉だと、塩コショウでも十分かなあ」

サラは、春奈とパエリャを作り始める。

「うん、アンチョビをしみ込ませましょう、味も一味濃くなる」

春麗は、フカヒレを選び、鉄板に乗せた。

「ふふん、中華風フカヒレ姿ステーキだよ、トロリとした特製ソースを使うの」


さて、大騒ぎになっている巫女たちの中で、一番食べることに熱心な楓は、いつもと異なっている。

斎藤の隣にピタリと座り、少し顔を赤らめながら、「普通に」様々なものを焼き、時には楽しそうに話をしながら、食べているのである。


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