第305話楓の嫌みタラタラと、光

ソフィーは、全員を見回した。

「ねえ、モニターの電源、そのものを切っちゃうって、どう?」

「楓ちゃんが写ると、食事なんかしていられない」


巫女たちも、頷く・・・


が・・・遅かった。


右手にコロッケ。左手にお稲荷さんを持った、楓の顔がモニターに大写しになってしまった。

そして、今度の「嫌み攻撃対」は、光とルシェール。


「ふーん・・・光君・・・よく眠れたみたいだねえ・・・」

「ルシェールのお胸に包まれてねえ・・・」

「いいねえ、ふっくらホカホカとして・・・」


「ルシェールもいいねえ」

「光君を独占したよねーーー」

「やっと、おっとりルシェールの願いがかなったよねーーー」

「思いっきり抱きかかえたんでしょ?」

「ふーん・・・・ふーん・・・」


「あーーーー気に入らない」

「私なんて、一度もないよ、光君にそんなことしたの」

「光君は、すぐに私から逃げるしさあ」

そこまで言って、楓はコロッケをパクリ。

そのついでに、お稲荷さんもパクリ。


「うーん・・・絶妙の変な味」

「コロッケとお稲荷さんが口の中に入ると、変」

「でも仕方ないよねーーー」

「私だけ、奈良だもの」


「あなたたちは大都会、私はずーーっと昔の奈良」

「いい?お寺と神社ばっかりなの」

途中から何を言っているのか、わからないけれど、それはコロッケとお稲荷さんを頬張りながら話しているため。


光は、聞くのが面倒になってしまった。

「いいよ、楓ちゃんなんて、文句言わせておけば」

「煮込み過ぎても味が変になるから、食べちゃおう」


華奈が即時に反応。

「そうだよね、相手しない」


春奈は、魚介類のリゾットをよそりだす。

それを巫女たちが配り出す。


春奈

「いいや、見せびらかしちゃう」

ソフィー

「そうだね、美味しく食べてあげよう」

由香利

「本当に柚子の香りがいいわねえ」

由紀

「あたたまるし、リフレッシュする」

キャサリン

「はぁ・・・美味しい」

サラ

「何杯でも食べられそう・・・素晴らしい出汁が出ている」

春麗

「これは、絶品・・・」


光も食欲があるようだ。

珍しく、二杯目のおかわりをしている。


光が、悔しさを満面に出す楓に声をかけた。

そして、とんでもないことだった。


「楓ちゃん、一度、都内に出てきて欲しい」

「ちょっと付き合って欲しいところがあるの」


楓は、途端にうれしそうな顔。

コロッケとお稲荷さんを、そのまま飲み込んでしまった。


他の巫女たちは、「え?マジ?光君」となっている。


しかし、当の光の顔は、かなり真面目顔。

何か、思惑がある様子になっている。

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