第289話由香利と光の状態に、大騒ぎになる巫女たち

晴海ふ頭では、華奈、春奈、ルシェール、由紀がオカンムリになっている。


華奈は、顔を真っ赤にして怒っている。

「もう全て、倒れていた人は元気になって歩いて行った、戦闘は終わったの、光さんはどこ?由香利さんはアヤシイし強力なんだから、光さんが超危ないって!もしかしてあの呪法を使っているかも・・・そんなの使われたら光さんはイチコロだって!」


春奈は焦っている。

「うーん・・・何か、相当、危ないことをしているような波動を感じるんだけど・・・由香利さんの舌が光君を、あちこちなめている」


ルシェールは胸の十字架を握りしめ、懸命に透視。

「うわ!マジでヤバイ!由香利さんと光君が湯煙に?あーーー唇まで!」


由紀は、呪法を使い透視。

「うわーーー!由香利さん、無理やり光君に迫っているって!光君は防御のカケラもないの?どうしていつでもどこでも亀なの?」


そんな状態の晴海ふ頭の上空に、鳥神カルラが現れた。

ソフィーが、全員に声をかける。

そのソフィーも混乱を極めている。

「ねえ、みんな、マジで危ない!光君の貞操の危機だって!」

「もう、寸前かもしれない!」

「下手すると、もう・・・既成事実かもしれない!」


キャサリンからも声がかかった。

「グズグズしてないで、さっさと鳥神カルラに乗ってください!」

サラは、佃住吉の方角が気になって仕方がない。

「やばい、マジ、やばい!由香利さんも光君も、全裸って!」

春麗も、焦っている。

「由香利さんの目も、光君の目も、トロンとして妖しい!」


鳥神カルラの上からの戦闘分析グループは、いつのまにか「由香利と光のアブナイ動き監視団」に変化している。


そこまで言われたら、晴海ふ頭の巫女たちは、否応がない。

春奈が呪文を唱え、瞬時に鳥神カルラの上に、全員が乗ってしまう。


華奈は、佃住吉の方角を見て、泣き出した。

「あーーーー!だから、由香利さんと光さんを二人きりにさせてはいけないって、あれほど言ったのに!」

「由香利さんは、その気になったら最強なの!」

「うーーー・・・呪法以上になったらどうしよう・・・」

顔を覆って、大泣き状態になる。


春奈は、焦り続ける。

「ねえ、カルラ神、もっとスピード出せない?光君の貞操の危機なんだって!」

「そんなことになったら生きる気力がなくなるって!」


ルシェールは、天を見上げて祈り始めた。

「マリア様、お願いです、確かに由香利さんも素晴らしい巫女、でも、私は光君が好きなのです、光君を私のもとに」


由紀は、少し冷静さを戻した。

「裸で抱き合う・・・そこまでは私も出来た、抱き合って眠ることまでだったけれど・・・」

「でも・・・そもそも佃住吉に温泉施設はないはず、となると、あくまでも呪法、幻影の中での肌のふれあいになる」


キャサリンも、由紀の冷静な言葉に、落ちついたようだ。

「そうですね、虚像なんですよね、あまり気にするべきではなく」


サラも落ち着きを戻した。

「というか、光君は華国祥さんの霊薬で多少体力が向上したとはいえ、やっと普通の高校三年生の男子なみでは?」


春麗も冷静になった。

ずっと佃住吉を凝視。

「うーん・・・由香利さんはともかく、光君がフラフラになっているんだけど」


同じように、冷静に戻ったソフィーが口を開いた。

「ああ、光君は由香利さんの前で緊張して、おまけに裸にされてお風呂でしょ?」

「もうね、ノボセて倒れる寸前、由香利さんも困っている」

「これじゃあ、既成事実どころじゃないって」


そのソフィーの言葉で、鳥神カルラの上の巫女たちに、「一応の安心感」が漂うことになった。

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