第270話光の無粋発言と怒る由香利

リビングで混乱を極める巫女たちとは全く無関係で、由香利と光は、二階の光の部屋でパソコン画面を見て、考え込んでいる。


「ねえ、由香利さん、この化学式が難しい」

由香利

「方程式の中に、アラム語が入るって、さすが阿修羅様だよね」

「うん、メチャ難しい、ソフィーを呼ぶかな」

由香利

「そうだねえ、ソフィーならわかるかも・・・でもさ・・・まだ後でいいよ」

「何となく楓ちゃんの声がしたよ、赤福がどうのこうのって」

由香利

「赤福ねえ、あの子、赤福好きだねえ」

「僕のパソコンじゃなくて、和室の大パソコンにするかなあ」

由香利

「ああ、処理速度が違う?」

「うん、面倒、あっちがいい」


と・・・ここまでは、まだ真面目な話だった。

由香利は突然、話題を変えた。

「ところで光君、光君のパソコンには、美少女画面はないの?」


光はキョトンとする。

「え・・・ない・・・」


由香利は、光を追求する。

「グラビアアイドルとか、見ないの?」

「普通、若い男の子は見るよ」


光は、困った。

「そうは言っても、そんな興味ないし」

「夜は眠いし」


由香利は、光の答えに呆れた。

もう少し責めたくなった。

「じゃあ、私が水着に着替えても興味ないの?」

言い終えて、「ちょっと恥ずかしい」と思ったけれど、光の反応がまたしても「イマイチ」、キョトンとなっている。


そして光の「無粋発言」が出た・

「え?由香利さんって、水泳部とかだったっけ」

「ダンス部だったと思いました」

「ダンス部で水着を着るの?」


由香利は、ここで呆れから落胆に変わった。

光は、自分が顔を赤くしてまで言ってしまった「私が水着に着替えたら」の本意を、全く理解していない。

そして、その落胆は怒りに変わった。


「あのさ、光君」

由香利の顔と言葉が厳しめ。


光は「え?」と、ちょっと引いた。

無粋な光も、少々は「叱られリスク」を感じたようだ。


由香利は厳しい顔。

「今回の水の邪霊を退治したら、仕上げで一緒に水に関係するところに入るの」

「水着かもしれない、二人とも」


光は、ますます引いた・

「え・・・マジですか?」

「それって絶対に?」


由香利は、ますます怒り顔。

「何?私の素肌を見たくないっていうの?」

「そういうことなの?」


光は、ますます引いた。

壁まで引いて、その顔をおおってしまった。

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