第261話仙薬の中身と光の考えていること

それにしても、光の食欲は、見たこともないほどのもの。

それに、今までは阿修羅の力を使った後は、常に疲労困憊、立つことも歩くことも出来なかったことが多かったのに、今朝はかなりの速度で走ることもでき、また食事をしているのである。


そんな光に華国祥が声をかけた。

「光君、どうかな、疲れは?」

光は、ニッコリと答えた。

「はい、昨日の仙界からの秘薬入りのスープが効いているようです」

「本当に感謝です」


春麗と周美鈴も顔を赤らめて、光の両横に。

春麗

「光君、ありがとう、飲んでくれてうれしい、効果もあったようで・・・うふ・・・」

周美鈴

「飲んでいる時、すごくドキドキしたけれど・・・はぁ・・・」

その春麗と周美鈴は、自分で話しかけておきながら、途中からトロンとした感じ。

これには、無粋な光も気がついた。


「ねえ、春麗、周美鈴、風邪でもひいたの?顔が赤い」

「横になったほうがいいとか?」


しかし、春麗と周美鈴は、そんな様子は見せない。

ますます、光を両サイドからがっちりと、身体を押し付ける。

春麗

「ねえ、だって、光君のスープだけ、特別の秘薬を入れたの・・・」

周美鈴

「うふふ・・・まだ、ドキドキする・・・」


そんなことを言われて、身体を押し付けられるのだから、光は困った。

「で・・・特別って何?」

「特別が、風邪を引くってことなの?」

「特別の薬が風邪を引くとなると、それに対抗する薬は?」

光の思考の混乱は、マックス状態、落語の慌てものでも、ここまでは混乱しない。


華国祥が、これには呆れた。

たまりかねて、光に「特別の仙薬」の説明をすることにした。

「実はですね、春麗と周美鈴の言う通り、光君のスープにだけ・・・特製のエキスを入れたのです」

「・・・そして・・・それは・・・」

と、春麗と周美鈴の顔をチラリと見ると、

春麗がまた、グッと身体を光に押し付ける。

「私たちの、唾液のエキスから作った醸し酒・・・」

春麗は、顔が真赤。

「だから、私たちのエキスが、光君の中で動いているの、生きているの」


春麗、周美鈴、そして華国祥は、その説明を聞いた光の変化に期待した。

春麗にしろ、周美鈴にしろ、中国古来からの神霊の力を帯びた超美少女、そのエキスが光の体内に入り、また体力も強化されたらしい。

となれば、光、いや阿修羅の関心は、自分たち中国に引きつけられるのは必定、そうなれば、ますます自分たちの覇権強化につながると、考えたのである。


そんな期待の中、光が殊勝な顔。

「本当にありがとうございます」

「確かに、足りなかった体力の回復能力が強化されたような感じです」


春麗、周美鈴、華国祥は、その光の言葉で満面の笑顔。

まさに、勝利を確信したような笑顔。


しかし、光はまた言葉を続けた。


「そういうエキスなら、最近も華奈ちゃんの醸し酒を飲みましたし」

「それ以前にも、様々な御神霊のエキスを巫女様を通じて受け取っています」

「ルシェール、由香利さん、由紀さん、キャサリン、サラ、春奈さん、ソフィー」

「僕としては、まだ、結論が出せる状態ではないのです」

「本当にありがたい効果、そして、申し訳ない返事となるのですが」

「これが、そのままの自分なんです」


その光の言葉に、春麗、周美鈴、華国祥は当然、全員の巫女が食事を止めて、聞き入っている。

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