第229話ソフィーの巫女招集メール

横浜元町で様々買い込んだ「候補者世代」の巫女たちは、中華街に入った。

ここでは、やはり九天玄女の巫女である春麗がリーダーとなる。

「ねえ、せっかく中華街に来たんだから、中華菓子を買って帰ろうよ」

「騒ぎもすっかりおさまっているから、安全だよ」

やはりキラキラとした超美少女、その表情がますます明るくなった、


他の巫女たちは、全く異存がなかった。

由香利

「そうだね、ここは春麗におまかせだね」

由紀

「中国人から見て、お勧めの中華菓子とかお店を教えて」

華奈

「光さんでも、食べそうなのがいいな、それを私と二つ、いや一個を分け合いたい」

「うーん・・・また荷物が増えるなあ、チョコレート買い過ぎたかな、しょうがないなあ、奈良町には売っていないし」

キャサリン

「そうねえ、月餅の餡が好きなの」

サラ

「椰子餡も好き」

・・・・・結局、食べ盛りの巫女たちは、春麗の勧める高級中華菓子店で、相当買い込むことになった。


さて、その中華菓子店を出て、巫女たちが、もう少し中華街を散歩しようと歩きだした時、全員のスマホにソフィーからのメールが入った。


「今、光君はルシェールの胸に包み込まれてしまった」

「かなり危険なので、分離工作をしなければならない」

「分離工作の一環として、ホテルの一部屋を借りて、お茶会を開く」

「基本的にはホテルのクッキーを使用するけれど、何か買ってきてもらってもいい」


メールの内容は、端的なもの。

しかし、候補者世代巫女にとっては、決してスルーが出来ない一文が冒頭にある。


華奈の表情が変わった。

「まずい!ルシェールの胸は、最近ますます発達した!」

由香利

「白蛇精より美しい胸・・・年増じゃないし・・・」

由紀

「日本人離れしている・・・って・・・日本人じゃないか・・・」

華奈はともかく、由香利と由紀まで、慌て始めた。

日頃は冷静なキャサリンも、その歩行速度をあげた。

「うーん・・・全てを癒す聖母マリアの胸か・・・」

サラは、我慢できなかった。

「ねえ!ヤバイよ!走ろう!ここで決まっちゃったら意味ない」

春麗は、走り出した。

「お菓子買い過ぎた!その間に光君はルシェールの胸?」

楓は、また違う。

「光君は、そういう肉体には無反応と思うけれどなあ・・・」

「でも、あのホテルのクッキーなら、美味しいはず」


結局、全員が走ることになった。


さて、そのメールを送ったソフィーは高笑い。

「候補者世代巫女」が走り出す様子を、高層ホテルの窓から、しっかり確認。


「まあ、一番簡単な召集令状になる」

「ああいった若い子たちは、元町とか中華街を散歩したら、何時間でも歩く」

「それにしても、みんな足が速いなあ・・・」

「楓ちゃんまで速い・・・従妹だから候補者にはなれないのに・・・」

「あ!そうか・・・クッキー食べたいんだ・・・食欲ね・・・」


春奈も、ソフィーの隣に立った。

そして、ほぼ「競争」のように走ってホテルに帰ってくる巫女たちを見る。

「すっごいレースだねえ・・・でも・・・決まっているのでは?」

春奈の気持ちは、「すでにルシェールに決定」に傾きつつある。

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