第136話由香利特製弁当と光と女子たち、国際問題発生の予感?

由香利特製の「さわらの菜種焼き弁当」も、光には本当に美味しかったようだ。

ペロリと平らげてしまった。

また、表情もご機嫌な感じである。


それを見て、由紀と光の昔からのクラスメート女子は、少々がっかり気味。


「いつも由香利さんのお弁当の時は、光君の食欲は増す」

「玉子焼きで完敗したことがあったけれど、マジで悔しい」

「私、マジで由香利さんに弟子入りするかな」

「和食の基本から、出汁の取り方から教えてもらおう」

・・・・・などと、様々声が出るけれど、光はいつもの通り、全く無頓着。

窓際に立って、グラウンドを眺めている。


その光の隣にキャサリンが立った。

いつも真面目でキチンとしたキャサリンではあるけれど、それにも増して、真面目顔になっている。

光も、それには気がついたようだ。

珍しく自分から、キャサリンに声をかける。

「ねえ、キャサリン、何かあったの?」


キャサリンは、その真顔のまま、光に答えた。

「うん、光君、手伝って欲しいことがあるの」

「それと、難しいのは・・・」

何か言いづらいことがある雰囲気になっている。


光も、その雰囲気を察した。

「この教室内では、話しづらいのかな」

「そうなると・・・」


キャサリンは、光にコクリと頷く。

「あまり、他の巫女に迷惑をかけたくないの」

「できれば、少人数で対処したい」


光は、キャサリンの目を見た。

「校長室なら、結界があるので」

と、歩き出す。

キャサリンも、そのまま光の後ろを歩き出した。


結果的に、光とキャサリンを見送ることになった他の巫女は、少し当惑している。

由紀は首を傾げた。

「キャサリンの他の巫女に迷惑をかけたくないというのは、何だろう」

サラも、様々考えている。

「今まで、ほぼ一緒に行動していた私も春麗も呼ばれないということは・・・」

春麗は、サラの顔を見た。

「そうだね、おそらく国際問題になる可能性も考えたのかな、私達外国人巫女のバックには、それぞれの大使館がついているから」


その光とキャサリンの様子は、華奈も透視で読んでいた。

「うーん・・・キャサリンはキチンキチンとした性格だから、いわゆる恋愛とか光さんのお嫁さんアピールをこんな学園ではしない」

「それで、特別に少人数でってなると・・・派手にやると問題が発生するんだ」


春奈も、しっかり読んでいた。

「うん、何か騒動の予感がする」

「少人数で対処ってなると・・・その方が効果的なのかもしれない」

「どっちみち、私の巫女キャラは癒し系だから、騒動そのものには対処は難しいけれど」


さて、ソフィーのスマホには、「異変発生通知」があったらしい。

その通知を見るなり、ソフィーは苦々しい顔。

「呆れるなあ、ありえない、まさに国際問題になる」

「それにこんなことで、状況が改善するなんてハナから思っていないはず」

「それをあえてやるんだから、嫌がらせでしかないね」

「また、それをマスコミが煽るし・・・」

「それに乗って騒ぐだけの議員もいるのか・・・」


ソフィーは、スマホを見ながら歩き出した。

そして、向かうのは、光とキャサリンが入った校長室。

何のタメライもなく、校長室のドアを開けてしまう。

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